【イベントレポート】水産業界で働くならどこがいい?水産系の大学生・院生のためのキャリア相談会【前編】
12月20日、水産系の大学・大学院を卒業し、水産業界で働いているゲストを交え現役の水産学生のみなさんに向けたキャリア相談会を開催しました。
お越しいただいた皆様、登壇いただいたゲストの皆様に御礼申し上げます。
登壇者
イベント内容
水産系の大学・大学院で学んだことを活かせる職場はどこだろう?
水産資源の枯渇、なかなかDX化が進まない現場…課題を抱えている水産業では水産系の大学・大学院で学んだ学生の専門的な知識がますます必要とされています。
しかし、「水産や海に関わりたい」「水産業のためになることがしたい」という思いを抱えながらも、どんな就職先があるのか水産系の学生の中には将来の進路に頭を悩ませている方もいます
今回は 現役の水産学生に向けて水産系の大学・大学院を卒業し、水産業界で働いている先輩と話せるキャリア相談会を開催しました。
大手企業からベンチャー、水産会社の経営者の右腕を集める「SeaEO採用」で石巻に飛び込んだ人まで…水産業で活躍する4名のゲストを交えました。
トークセッション
「なぜ、海や水産業に興味を持ったのか」
命をかけて水産物を供給していた。
「なぜ、海や水産業に興味を持ったのか。」という問いに対し、中村さんから大学時代、フィッシャーマン・ジャパンを通じて経験したエピシードが話されました。
中村さんは、宮城県のワカメ漁師のもとで一ヶ月のインターンを体験しました。そこで、漁師が命かけて食べ物を供給している場面を目の当たりにします。親の影響で漠然と海が好きだった中村さんはこの経験から水産業に従事する方に貢献したいと思うようになったそうです。
地域によって課題が異なる水産業
現在、水産業を通し国際協力に従事している石井さんは、水産業は地域によって課題が異なると話します。愛媛県の水産加工会社で働いていた際に、魚はたくさんありどう出荷していくかとという課題、石巻では魚が減っているという課題、セネガルでは魚について国を跨いだ争いが…など課題が異なる中で、水産業はやりがいがあるとのことです。
水産業で働くことへの「ハードル」
ハードルはあるが、夢を叶いたい。
大田さんは岩手県大船渡市生まれ。海に近い街で生まれ日常的に水産物に触れていたことで、「海」にまつわる仕事をしたいと思うようになったとことです。「夢」を叶えたい、その思いが現在の企業への就職を決めた要因になったそうです。
ハードルを「無くしたい」と思った
渡部さんは山で育ち、初めて漁師さんの船になったのは大学生になってからだったそうです。そこから漁師への憧れを抱きますが、漁師の後継者が不足している課題を知ったとのこと。また、新たに漁師になるにはハードルが高い現実を知り、漁師の新しいあり方を提案することで、漁師になることへのハードルを無くしたいと思い現在の仕事を決めたとのことです。
今後のキャリアについて
研究と現場をつなぐ
大学院で「通い漁師」について研究をしていた渡部さんは学術的な環境と現場では乖離があることを感じているようです。
研究者でもなく、現場から一歩下がった視点でしか気付けないことがあり、その気づきを残していきたいとと思います。乖離があるが故に、有益な研究結果が過ぎに現場に反映されていない現状に課題感を覚える中、仕事として水産業に関わりながら何らかの貢献をしたいです。(渡部さん)
中小企業の経験を経て
前職が愛媛県の加工卸売会社で働いていた石井さんは、中小企業での経験が国際協力の場面においても役に立っていると話します。
日本も途上国も家族経営の漁業というのが重要な要素になっています。日本はそんな零細漁業でありながら知恵と工夫で世界有数の水産大国になったという事実があります。そんな日本の技術や流通の仕組みを学べたという意味では中小企業での経験は役に立っています。中小企業で得た経験は「ジョブ型」の雇用システムを採用している国際機関でも有益なものです。タイの神経締めをできる人は周りにあまりいませんからね。(石井さん)
参加者の声
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