東京の裏砂漠
東京に砂漠が存在していることを、ご存知だろうか。コンクリートジャングルの事ではなく、正真正銘の砂漠だ。
それは「裏砂漠」という名称で、伊豆大島に存在している。東京の竹芝から、船で2時間弱の距離だ。
しかし「裏」という文字、概念はなぜここまで厨ニ病心をくすぐるのだろうか。人は人の裏の顔に本質を見ようとするからだろうか。
「裏」には、なにか真実だったり本質が隠れているような雰囲気が付きまとう。ゲームの世界に至っては、裏ボスが最強であり、裏コマンドが存在するならば、それは同時にロマンも存在している事になる。
そして、東京で、いや日本で唯一の砂漠の名称が「裏砂漠」というのは、ちょっとカッコよすぎではないだろうか。もはや行く以外の選択肢が思い浮かばないカッコよさである。
ということで、裏砂漠に行ってきたので、その様子をば。
まず、スタート地点はトウシキキャンプ場(要予約だが無料)。そこから自転車で、反時計回りに島の外周を進んで行く。裏砂漠まではひたすら坂道なので、だいぶシンドイ。
しばらくすると、裏砂漠の標記案内が見えてくる。しかし、真夏だったこともあり、この段階で携帯していた水を全て飲み干してしまう。(1.5Lほど用意していた)
そこからまた坂を登ると、ちょっとした駐車場がでてくる。ちなみにこのスペース、簡易トイレはあるが、自販機はない。
そして、そこから徒歩10分ほど歩くと念願の裏砂漠が姿を表す。作り始めのゲームステージみたいに、最低限の要素で構成されている。
ぐるりと周囲を見渡しても、空と海、砂(というよりは小石)でほぼ構成されていた。噴火という事象をまじまじと体現している場所だった。
その単純さには凄みがあり、少し鳥肌が立つ。わたしの写真テクではこの凄みが1ミリも伝わらないので、肉眼で見た方がいいですよ、みなさん!と喉をカラカラにしながら思うのだった。
さらに進んでいくと第一展望台が見えてくる。
すごいシンプル。
さらに、進むと第2展望台に着く。
すごいシンプル。
もちろん自販機はない。当たり前である。こんな所にあったら雰囲気が台無しだ。しかし、喉は渇き、すこし頭痛もする。
干からびてしまうわけにはいかないので、マスターキートンで培った知識をフル稼働させた。スーツを着たり、ジャコウネズミの血液を飲んだりした。そして、裏砂漠のカーリマンとなり、なんとか元の入り口まで帰還する事に成功することになる。(すみません、普通に戻れました)
少しふざけましたが自販機が周囲にない事は本当なので、真夏に行く方は水分を潤沢に持っていきましょう。水分さえ持っていけば大丈夫です。舐めててすみませんでした!
余談ですが自転車や徒歩の方は、裏ステージに繋がりそうなトンネルがあるところから裏砂漠に行くルートの方が楽だと思います。
真面目に説明すると、このトンネル、裏ステージに行くためのものではなく、火山シェルターらしいです。もし噴火が起きたら、一旦この中でやり過ごしてから退避してくださいとのこと。すげぇや。