余裕がない時は花を見よ
忙しいとは心をなくす、というのはもう何度と聞いたことと思いますが、その当事者となっているときには、本当に心をなくしているものです。余裕がない、忙しい、時間がない…そんなときだからこそ、人間が人間に戻るために必要な時間や刺激ってものがあるはずです。
1、忙しいのは仕方がない
いくら調整をしたり、計画をしていたも、「忙しさ」とは突然やってくるものです。それは他人から急に依頼されることもあれば、事態が急変して対応しなければならない場合も・・・でも残念なことに、人には時間は有限であり、一度きりしかできませんから、優先順位をつけて対応するしかないのです。
あれもやりたい。これもやりたい。でも、いまはこれをやるしかない。
そうやって、何度も何度も優先順位を変えて、いつもやりたいことが後回し。仕方ありません。そうやって、対応するしかないのですから。
でも、それが続いていくと、本当に、人の心は疲れてきます。病んでくることもあるでしょう。そうするとどうなるか。人は心が病んだ時、言葉が病んでいきます。そして、他人を傷つけるようになります。そして、人間関係を傷つけ、人生を壊していくのです。だから気をつけなければなりません。
忙しいは決して「放置」していいものではなく、一番最優先で、解決しなければならない事態であるということを。
2、忙しいからこそ「意図」してやる
そんな時間がないからこそ、冷静さを欠いていることもしばしば。余裕を持って考えることもできないからこそ、急ぎすぎたところを強制的に解除する必要がやってきます。
その1つの手段が「花を見る」っていうことだと思うのです。
花だって、ずっと長い時間、場合によっては春が来るまで、じっと耐え続け、冬の厳しい寒さを乗り越え、春先の暖かくなった瞬間に、虫たちについばまれたりされぬよう、ただひたすら時を待って花開くのです。
まさに、桜の一瞬の華やかさは、この長きにわたる時間と、あっという間に散ってしまう儚さにあるのだろうと。
そんなことを、桜を見ながらふと考えると、いま、置かれている自分の忙しさとは何たることか。そして、その中で、心ない言動や、余裕がないことで起こしてしまった判断や失敗を改めて落ち着いてみることができるでしょう。
そうした心のリセットをする力が、花には備わっているのかもしれません。
3、季節の花を楽しもう
花は、もちろん、桜だけではありません。季節に応じて様々な花があり、香りがあり、姿や彩りがあります。その絶え間なく、変わらずずっと歩み続ける存在こそが、人が人してのペースを取り戻すことのできる力を備えているのかもしれません。
お花が日常生活ある人。きっと心は揺らいでも、もとに戻ることができる人です。お花の香りが楽しめる人。一瞬目を閉じて、香りだけに集中する其の瞬間に、心はリセットされていることでしょう。
花がある人生には、華がある。
なんてうまいこと言ってそうですが、噂でもなく、実感としてそうなることでしょう。
忙しいなら、強引でもいいから、花を見てください。そして、あなたの心のなかにある彩りを再び呼び覚ましてください。ただ忙しさの中で眠ってしまっているだけで、また再び彩りは取り戻せばいいのです。