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「考える」を武器にする

問題が起きたら、多くの人は悩み、考え、どうにかしようとするでしょう。その「考える」ってやつですが、苦手意識をもつ人も多い。では、どうやって、この「考える」ができるようになるのか。そんな話をしてみましょう。

1、「考える」とは「分類する」こと

「あの人は頭の回転が早い」なんていう評判を得る人は、なにか問題が起きた時に、すぐ「言葉が出てくる」ことでしょう。もちろん、しばらくの沈黙の間を経て、話し始めることはあっても、それが、何時間も何日も待つ訳ではありません。

そのとき、どんな風に、答えや結論を出しているのでしょうか。不思議に思う人も多いことでしょう。

彼らが早く「答え」を導き出せるのは、「答え」を持っているからではなく、「問題」を理解することが早いから。

例えば、

電源ケーブルが抜けていた[問題]としたら、

コンセントにつなぐ[解決]となるように、

問題さえ分かれば、その答えや解決は、必然と決まるのです。これは、身近に言えば学校のテストや入試などもそうですが「答えられない」とは「問題がわかっていない」ことが多いのです。

だから、

☑できるだけ多くの問題を知っている<経験>

☑問題が何かを見つけられる<発見>

の2つが、大切ということになります。

前者は、数をこなすしかありませんが、後者は、「見方」を身につければいいのです。たとえば、「問題が大きすぎたら、小さく分ける」とか「たくさんあるときは、同じもので分類してみる」とか。そんな問題にひれ伏す前に、やれる「準備」みたいなものがあるわけです。

そこに、これまでの経験や、これからの失敗がどんどん役に立っていくことでしょう。

2、「書く」ことの大切さ

「考える」ことを大切にする人ほど「文字にする」ことの大切さ、もっといえば「ペンで書く」ことの大切さを理解しています。人間は頭の中では「なんとなく」わかった気になっていて、いざ「文字や文章にする」と手が止まってしまうことがあります。

それは、「全体像」としては見えていても「詳細」はちゃんと詰めきれていないということ。

「外に買い物に行く」といった日常生活においてでさえ、なんとなくではなく「買い物バッグ」を準備したり、交通費やガソリンは足りるか、といったことや、長時間の場合は、ティッシュや化粧、赤ちゃんがいらっしゃる人なら「おむつの枚数」なんかもちゃんと準備しなければならないところ。

「なんとなく」では出かけられないのです。

だから、面倒でも、そんなローテクなことと思ったとしても「文字にする」「リストにする」ことの大切さ、それは自分の頭の中の「外」に出して客観的にアウトプットする作業。それ自体が「どれほど問題を捉えられているか」を表しているのです。

最近では、パソコンやスマホなど便利なツールもあるので、電子的に文字として保存するのもいいでしょう。それでも、鉛筆やペンを使って紙に描いたほうが、しっかり考えたまとまりやすい、といったこともあります。

なんででしょうね。文字を入力するよりも、ペンで文字を書くほうが、しっかりと頭の中が整理されていくあの感覚。決して、おろそかにせず、ITが日常化しているほど、たまに「鉛筆とメモ」を使ってみるのもいいかもしれません。

3、問題は「問題」か「感情」か

そして、問題を探っていく中で、よくよく見ていくと、その悩みや立ち止まってしまったことの原因が「感情」だったことも多々あります。

嫌な経験と似ている。不安な感じがする。やったことがないことや、知らないことに直面することが、そうした「感情」を引き起こすわけですが、それは「問題」ではなく、「向き合い方」という問題の一側面。

もしかしたら、多くの人が問題を前にして、悩んだり、進まなかったりするのもこちらのほうがおおきな理由なのかもしれません。

だから、「文字にして客観的に整理する」ことが、問題を「事実と感情」に分けることができ、「対処できるもの」と「認識すること」で問題解決の糸口を見つけることができるのだと思います。

どんな人でも、一生かけても起こる「悩み」や、どうしたらいいのか困ってしまう「問題」の数々。優れて人だけが解けるのではなく、「自分なりの解決方法」を見つけることが、大切な一歩。

早く、すごい答えよりも、自分が持っている能力や経験の中で、乗り越えていく方法を見つけていくこと。それが「考える」ということに他ならないのだと思います。

難しいことではないんですよ。考えるってことは…。

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