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運動遊びで「楽しい」を作る。
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こんにちは。いつもコラムをご覧いただきありがとうございます。S.C.P. Japanの野口です。本日は私たちが「運動を通じた教育プログラム」として実施しているアプローチ方法についてご紹介します。
スポーツを通じた開発における「スポーツ」の捉え方
社会や国際課題の解決のためのツールとしてのスポーツの活用を探る「スポーツを通じた開発(International Development through Sport)」の分野ではスポーツは広義な意味で使用されています。2000年代初期から2017年まで国連は当該分野の専門部署を設置し、国際課題に資するスポーツの可能性を議論してきました。その中で、国連はスポーツを以下のように定義付けています。
スポーツは身体能力の向上、精神的幸福、社会交流につながる全ての身体活動の様式である。これらは、遊び、レクリエーション、構造化されたスポーツ、カジュアルスポーツ、競技スポーツ、地域特有の遊びを含む。(SDP IWG, 2008)
オリンピック・パラリンピックでみるような組織化されたスポーツだけではなく、遊びやレクリエーション、伝統的な遊びも含まれるのです。
なぜここまで広義な意味でとらえているのか??
オリンピック・パラリンピックでみられるような近代スポーツはヨーロッパが発祥となっているため、
・他の国の文化に必ずしも合うとは限らない
・スポーツ自体も文化によって捉え方が異なる
・競技スポーツへと発展した組織化されたスポーツには排他的側面もある
などの理由があげられます。プログラムを受ける人たちに馴染みやすく、誰も排除されることない環境を作るのにふさわしいスポーツ・身体活動・運動・遊びを選ぶことが「スポーツを通じた開発」の分野では大切です。
運動遊びを通じた教育プログラム
私たちは「運動遊び」を取り入れたプログラム(Play Based Program)を採用しています。競争ではなく共創を目的とし、異なる能力、考え方、性格を持った一人ひとりが夢中になれる空間を考えます。
「運動遊びを取り入れたプログラム」で大切にしなくてはいけないことは、参加者一人ひとりに「楽しい」と思ってもらうことです。教育のツールとしての運動遊びだからと、何かを伝えすぎようとして付加価値をつけ過ぎると本来の身体を動かすことや遊びの楽しさが失われてしまいます。
「楽しい」から「もっとやりたい」と継続できます。「楽しい」から人が集まり、人が集まるからその空間が貴重なのです。
「スポーツを通じた開発」は開発が目的でありスポーツはそのためのツールで、アプローチ方法です。スポーツだけでは複雑な社会課題や国際課題は解決できませんが、スポーツが本来持つ「楽しさ」が失われてはスポーツである必要もなくなってしまいます。
誰も取り残さず、安心して夢中で楽しめる学びの場を「運動遊び」を通じて作っていけたらと思っています。
S.C.P. Japanが展開するバルサ財団のFutbolNetプログラムはこういった「運動遊び」を行いながら5つの価値観 (努力、チームワーク、敬意、謙虚さ、野心)を伝えていくプログラムとなっています。
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