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晩夏の果物を楽しみに残暑ランを続ける
9月も下旬だというのに、今年はいつまでたっても暑い。日が暮れるのは早くなっても、気温は真夏のままだ。
気温34度とかだと、外に出ること自体がしんどくなる。ランニングもさぼりたくなる。とはいえ、健康を維持するためには体を動かした方がいい。だから、自分で「褒美」を準備してやる気を出すことが必要だ。
走った後に欲しくなるのは、甘みや水分。だからといってスポーツドリンクをガブ飲みしたりしたら、血糖値が一気に上がり過ぎてしまう。私ももう、そんなことを気にしなくてはいけない年齢になってきた。
そこで今年は、夏の後半は暑さで疲れが溜まり走るのが億劫になるだろうことを見越して、果物をランニング後の楽しみとすることにした。普通の果物ではなく、ふるさと納税で送っていただいた、その土地自慢の果物だ。
ふるさと納税用に使える予算も限られているから、選ぶのは真剣だ。果物の種類、内容量、さらに自分とその自治体との関わりやイメージ(訪れたことがあるか、何となくでも好感を持っているか)などを総合的に考えた。
理由ははっきり言葉にできなかったとしても、応援したいという気持ちになれる自治体にふるさと納税をしたい。結果、北海道と九州という北と南の自治体を対象に選び、果物を返礼品として生プルーンと梨をいただくことにした。
手続きをして1〜2ヶ月。まずプルーンが、次いで梨が、あまり日を空けずに届いた。ふるさと納税は大抵収穫期よりも前に済ませているから、いつ頃届くのかは大体の目処しかわからない。発送しましたの連絡が届くと、楽しみでならない。
さっそく味見したプルーンと梨は、どちらも極上の味だった。特にプルーン。家の近くのスーパーでもたまに販売されているが、ここまで新鮮で甘味がしっかりしたものは食べたことがなかった。さすが、産地からの直送品だ。
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忘れてはならないのは、これらは私にとって「ランニングの後」に食べるものだということだ。家族は普通に果物として食後に食べたりしているから、ついつい引き寄せられてしまう。でも私は、そうした誘惑を振り切り、この「褒美」を目指して、終わらない猛暑の中でランニングのモチベーションを高めなければならない。
「走ったら、あのプルーンが」「帰ったら、あの梨が」。甘くておいしい食べ物に魅了されるのは、子どもの時から変わらないらしい。我ながら単純な作戦だが、見事に自分の気持ちを乗せることに成功した。8月も9月も、月間150キロは走れそうである。
平凡な市民ランナーで家族に走る人が他にいない場合、いくら走っても、多少記録が伸びても、家では誰もすごいねーなんて言ってくれないし、ご褒美的なものもない。ふるさと納税の果物は、家族も喜ぶし、自分のランニングのご褒美にもなるし、寄付をした自治体の方も多分喜んでくれているだろうということで、いい仕組みだと思う。ささやかな家計からの限られた金額ではあるが、有効に使っていきたい。