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トビタテ留学、挑戦するなら高校生、大学生のどちらにするか?

文部科学省が民間と共同で行なっている、若者の留学支援キャンペーン「トビタテ」。返済不要の給付型奨学金という、円安・物価高の時代にとてもありがたい制度だ。

私の子どもはこの制度で高校時代に1か月留学した。機会をいただいたことに、本当に感謝している。

現在高校1、2年生で来年度のトビタテ留学を目指す場合、申請の締切まであと約1か月。親としては、「そろそろ真剣に応募書類の準備を始めて」と子どもに言いたくなってくる時期だろう。

このトビタテ留学には、高校生の部と大学生の部がある。募集も選考も別に行われる。トビタテ留学を目指すにしても、高校にするか大学に進学してからにするか。迷うところかもしれない。

私の考えでは、「子どもがいま高校生で、海外や留学に興味を持っているならば、まずは高校時代にトビタテ留学へ応募する」ことをおすすめする。理由は3つある。

1.高校生の方が、大学生よりも募集人数が多い

まずは現実的なところから。2025年度派遣のトビタテの募集枠は、高校生が700名、大学生が250名だ。高校生の募集人数の方がずっと多い。

倍率も違う。2024年度派遣留学生の選考結果によると、全体の応募者数と採用者数は
・高校生:1955人応募、716人採用
・大学生:1369人応募、267人採用 だ。
大学生になると倍率がぐんと上がっている。

高校の部も決してたやすいものではないかもしれないが、間口が広くて、大学の部よりは競争が緩やかだ。

2.高校生の方が、「実績」よりも「熱意」や「可能性」をアピール点にしやすい

どこかに明記してあるわけではないが、そう感じる。
例えばトビタテ留学中に行う主要な活動が高校生は「探究活動」、大学生では「実践活動」と名づけられている。大学生はただ探究するだけではなく、「実社会との接点から多様な学びを得る」ことが求められる。

募集コースも、高校生で一番人数が多いのは「マイ好奇心探究コース」。自分の興味・関心に基づいた問いを設定し探究活動を行うというものだ。社会経験が少ない分、「実践的な活動」よりも「自分を起点とした活動」が許されるのが高校生のトビタテ留学だ。もちろん、独りよがりの留学計画でいいということではない。でも、高校生で自分の興味あることを熱く語れる人は、書類でも面接でも評価されやすいと思う。

3.高校時代の留学体験をもとに大学・学部の選択ができる

大学受験する場合は。どの大学で何を学ぶかがその後の職業を方向づけることがある。高校生でトビタテ留学したからといって劇的に子どもが変化することはないかもしれないが、その経験が進路選択に何らかの影響を及ぼす可能性はあり得るだろう。

それまで海外生活などを経験したことがない子であれば、なおさらだ。

私の子どもは、トビタテ留学からの帰国後、以前は口にしていなかった国際系の学部に興味を持つようになった。また、大学が持つ留学制度を自分で調べるなど、「大学でまた留学するにはどうしたらいいか」ということを主体的に自分で考えるようになった。トビタテ留学の効果だ。経験が視野を広げ、海外への関心を深めたのだろう。

こうしたことから、トビタテ留学には高校生でトライするのが私のおすすめだ。もちろん、ケース次第ではある。高校生ぐらいの年代だと、子どもによっても、学年によっても、成長度合いはかなり違ってくる。1人で海外に行かせるのはまだ早いと親が判断をすることもあり得るだろう。

なので、誰であろうと高校時代の留学をすべきだなんてことは考えていない。ただ、子どもが海外や留学にに興味を持ち、親もそれを後押ししたいのであれば、応募を考えてみる価値はあると思う。

なお、高校生のトビタテ留学は、応募が不合格になった場合でも翌年再度応募できる。公式サイトのFAQには「可能です。是非応募してください。」と書かれている。

また、これは絶対にそうだと言える根拠を見つけられていないが、高校でトビタテ留学をした人が大学生になって今度は大学用のトビタテ留学に応募することも可能だと思う。私の知る限りでは、「それはダメだ」とか、「トビタテで留学できるのは高校と大学を通じて1回のみ」といった記載が見当たらないからだ。

さて、トビタテの高校留学について、私は親の立場で少しずつnoteに記事を書いてきた。

良かったと思うこと。

親としての応募資料作成の支援について。

記事が増えてきたし、まだ書きたいこともある。それらを全部まとめて構成しなおし、Kindleの本にできないかと最近考えている。

せっかくなら、来年度の留学に向けて応募を考えている方が参考にできるタイミングで作りたい。ただ、自分にとっては初めてのことだ。どれほどの手間と時間がかかるのかがわからない。年明けぐらいまでに原稿をまとめられればと希望も込めて思っているが、どうなることか。


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