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中小企業診断士1次試験を初年度突破する(1) 総勉強時間

私が中小企業診断士に向けた勉強を始めたのはちょうど1年前、昨年の12月だ。今年8月に1次試験に合格することができた。2次試験(筆記)は結果発表待ちだ。

勉強を始めた頃は、すぐに挫折しないか、勉強を放り出したりしないかと自信がなく、noteに書いたのは3月に入ってからだった。

その間の3か月は、本気で目指すとは言えない状態だったのだろう。いま考えるとそう思う。

そこからどんな風に勉強を進めていったのか。記憶が薄れないうちに書いておく。今は、来年夏の中小企業診断士1次試験を目指して勉強しようかと思案中の方が少なからずいると思う。何らかの参考になることもあるかもしれない。

長くなりすぎないよう、何回かに分けて書く。今回は勉強時間について。


1次試験に向けた勉強時間概算(実績)

中小企業診断士の試験は、平均で1000時間ほどの勉強が必要と言われる。元々持っている知識やスキルによっては、もっと少なくて済むだろう。地頭の良さや記憶力が優れている人も同様だ。

中には1〜2か月の準備とか150時間の勉強で1次を突破する人もいるらしい。ただ、そういう人はこの記事の対象外だ。

私に書けるのは、40代とか50代の人がフルタイムで結構な長時間労働をしつつ、家族との時間もある程度は持ちながら、錆びついた脳みそをどうにか動かして初歩的なところから少しずつ各科目を学んでいく方法だ。

中小企業診断士試験のための勉強1000時間という数値は、おそらく2次試験の分も含むのだろう。ストレートで合格すると仮定して時間を割り振ってみる。

自己採点で1次試験合格と判定してから2次筆記の勉強を始めると、期間が2か月半ほどだ。フルタイムで働きながらの勉強は、大体1日3時間が上限だろう。そうすると、2次試験向けの勉強は多くて200〜250時間だ。この分を差し引くと、1次試験向けの勉強時間は750〜800時間となる。

私はどうだったか。1次試験の勉強時間を概算で出してみる。

12月 40時間
1〜2月 120時間(月あたり60時間)
3〜4月 150時間(月あたり75時間)
5〜7月 300時間(月あたり100時間)
合計610時間

大体こんな感じだ。12月は、どのように勉強していくのがいいだろうと試行錯誤していた。

簿記3級の資格を持っていなかったら、「財務・会計」を最低限理解するのにプラス30〜50時間ほどかかったはずだ。ITパスポートも同様に、持っていなかったらプラス30〜50時間。全科目、全くの初心者から始めていたら、最大で610+50+50=710時間。一般的に言われている時間数とほぼ同じになる。

振り返ってみて、勉強時間は減らせただろうか

1次試験は7科目合計で480〜490点(自己採点)取れた。合格ラインが420点(かつ40点を下回る科目がないこと)だから、結果的にいくらか余裕をもってクリアできたことになる。

仮に7月分の勉強100時間がなかったとしても、ギリギリで1次に受かったかもしれない。7月は、勉強を続けつつ「早く試験受けたいな」とも思っていた。ある程度基礎力はついていたのだろう。

そう考えると、1次試験にギリギリ受かるために必要だった最低勉強時間は、私にとって610-100=510時間ぐらいだったと思われる。簿記とITパスポートの勉強をしていなかったら、プラス100時間で610時間。このあたりが下限だったと思う

最初から月100時間勉強できるとしたら、約6か月で610時間になる。1次試験は例年8月初旬に行われるから、2月初めが、勉強を始めるギリギリのところ(より早く始められるのならそれに越したことはないが)というのが、私なりのスケジュール感だ。

私はスタディング(Studying)の講座と、市販のTACスピードテキスト、スピード問題集を主力の教材として勉強を進めた。この点については、詳しくは次回に書く。

スキマ時間の「耳から勉強」〈平日〉

勤務時間も通勤時間も長いフルタイムワーカーとして一番大変だったのは、勉強時間の確保だ。体力の減退期に入っているアラフィフにとって、睡眠時間を削るという選択肢はない。そんなことをしたらどこかで体調を崩すとかしっぺ返しがくる。平日夜に机に向かって集中できるのは30分がせいぜいだった。

そこで重要になったのがスキマ時間だ。具体的には、通勤時間、職場での昼休み、帰宅してからの家事や風呂の時間、そして趣味として続けているランニングの時間だ。

これらを使ってどれほど勉強していたのか。平日の1日あたりの概算はこんな感じ。

  • 通勤時間 (徒歩部分)往復30分→耳から勉強

  • 通勤時間(電車など)往復60分→テキスト・問題集

  • 昼休み 昼食後30分→耳から学習

  • 帰宅後のながら学習(食器洗いや洗濯たたみ)30分→耳から学習

  • 寝る前机に向かって30分→テキスト・問題集

合計180分、3時間だ。このうち90分がテキストの読み込みや問題集、もう90分はStudyingの講座をイヤホンで聞く学習。耳からの勉強が大体半分だった(5月下旬からは、Studyingを減らして過去問対策の時間を増やした)。

スキマ時間の「耳から勉強」〈休日〉

休日は、趣味と健康維持のため続けているランニングの時間もStudyingを聞くことにした。これはなかなか効果的だったと思う。

平均して毎月120キロを1キロ5分30秒のペースで走るとすると、1か月のランニング時間は11時間。これを8か月続けたから88時間。私の実績でいうと、88時間/610時間=14%。1次試験に向けた総勉強時間の14%が、走りながらの耳勉強だった。

毎月120キロというと、1週間に30キロ。土日で15キロランを2回するか、週1でテレワークの日があればその日と週末合わせて10キロランを3回するか。大体そんなペースだ。

ランニングは気分転換になるし、体力をつけることもできる。ここを学びの時間としても使えたのは大きかった。

まとめ

昨年末から今年の夏にかけて、私が中小企業診断士の1次試験に向けて勉強した時間の実績を振り返ってみた。

通勤時間、昼休憩、帰宅後の食器洗いなどのスキマ時間。そして休日のランニング時間。これらの時間をある程度うまく使えたから、どうにか必要な勉強時間を確保できたことが、自分でも改めてよくわかった。

日々忙しく仕事をしながら、家族の時間や子どもと遊ぶ時間もゼロにはしたくないと思いながらでも、学びを進めていくことはできる。それを実体験できたのは、今後も生かせる私の財産である。

〈続編〉




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