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【SCO社員の読書感想文#28】ふとよんだあの名作の書評

こんにちは。
読書部部長の増田です。

音楽は好きですか?
僕はイヤフォンがないと生きていけないくらいには好きです。

中でも好きなのはThe Beatlesでしょうか。


◾️今回紹介する本


今回は紹介するまでもないです笑
タイトルはThe Beatlesの曲名であるこの本です。

国内で1000万部という驚異的な売れ方をした本です。
村上春樹最高傑作との呼び声も高いです。

ざっくりストーリーをいうと、主人公のワタナベが学生時代に大切な人と出会い、そして失っていく、そんな話です。

◾️どうなったかよりも…


この本、かなり好き嫌いがある気がします。
なぜ好き嫌いがあるかというと、どうなったかがテーマではないからというところだと思います。

普通の映画やドラマ、江戸川乱歩賞的な本はどうなったかが重視されている気がします。
別れたーとか、でもなんやかんや付き合ったーとか笑

ノルウェイの森はそうではないんですよね。
そこは結構どうでもよくて、過程が面白いんですよね。

◾️好きなところ


永沢が出てくるところは全部好きなのですが、あえてそれ以外の好きなところを一つ紹介。

それはラストシーンのこんな記述。
緑という好きな子と距離をおいていたが、あることがきっかけで久々に連絡するシーンです。


”(〜略)君と会って話がしたい。何もかもを君と2人で最初から始めたい、と言った。緑は長い間電話の向こうで黙っていた。まるで世界中の細かい雨が世界中の芝生に降っているようなそんな沈黙が続いていた”

ノルウェイの森

沈黙の表現がいいですよね。聞こえそうで聞こえないざわざわが肌で感じられます。

このあと「あなた今どこにいるの?」と緑に聞かれ物語は幕を閉じます。
2人がどうなったかの記述はないんですよね。

ネタバレですが最初のシーンとつながっていて、これで終わることで更なる喪失感をくらいます。
こういうところがたまらなく好きです。

高校時代に何回もよんでいた本ですが、今読んでも面白かったです。
最後までお読みいただきありがとうございました!


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