ヨーロッパ文化教養講座(1986年フィンランド映画「パラダイスの夕暮れ」アキ・カウリスマキ監督)
2024/09/19
アキ・カウリスマキ監督の長編第3作
常連の男優マッティ・ペロンパーがゴミ収集車の運転手ニカンデル、女優カティ・オウティネンがクビになるスーパーの店員イロナを演ずる。
2人がバッタリ会って一目惚れをして、いろんなネガティブな出来事があるが、最終的にはハッピー・エンドという作品。
監督の作品には、社会的なメッセージがいつも含まれているとのことだが、今回は、2人で高級レストランに行くと席がないと断られたり、イロナが1人でホテルに泊まろうとすると満室だと断られたり、職業的(社会的)な階級によって、明確に差別されるシーンが印象的だった。
監督の様式とも言える、無表情でぶっきらぼうな演技、やたらにタバコと酒を飲む登場人物たちは、健在だった。
また、気軽に病院へ入院できるのは、福祉国家なので、医療費がいらないのだろうと推測した。