ヨーロッパ文化教養講座(イタリアの総選挙)

2022/09/26
昨日は、イタリア議会の総選挙だった。
イタリアは、日本の自民党のような、単独で過半数を取れるような政党がないので、いつも連立政権になる。そして、党名もころころ変わる。

今回は、女性党首メローニ氏(Giorgia Meloni、1977年1月15日生まれ)のイタリアの同胞(Fratelli d'Italia 英語約だとBrothers of Italia)が、勝利。
イタリア共和国成立(第二次大戦のあと、サルディニア王家が追放されて共和国となった)後、初めての女性首相が誕生する見込み。

あまり日本では報道されないが、イタリアには、任期7年(再任あり)の大統領(現在:セルジョ・マッタレッラ)もちゃんといて、こちらは直接選挙ではない。大統領は、政治的権限は限定されているが、選挙後各党首と話して、連立政権を提案するという形になっている。これから、この大統領が、中心となって、政権が正式に誕生することになる。

日本で女性首相が誕生するのは、小生が天国へ行った後かも知れない。

右派系の3党
1.イタリアの同胞(Fratelli d'italia) ムッソリーニのファシスト党の流れを組むというので、バリバリの右だと思う。
2.同盟(Lega) 党首:マッテオ・サルヴィーニ 
元々 Lega Nord (北部同盟)という名前で、貧しい南イタリアがイタリアの足を引っ張っているから、豊かな北部で独立しようと言っていたが、とりあえず、全国政党を目指す。ということか?
3.フォルツァ・イタリア(Forza Italia, 頑張れイタリアの意味)
言わずとしれた、ベルルスコーニの政党。数々のスキャンダルを逃れてきた、したたかなベルルスコーニがまた、政権に復帰することになる。

日本から見ると、どれも、問題がありそうな政党だが、イタリア中心主義や移民排斥など、トランプ的な世界の潮流かも知れない。

ちなみに、小生のイタリア語の先生は、ベルルスコーニが大嫌い。小生が直接話した日本に住む数人のイタリア人教師は、みんなベルルスコーニが嫌い。やはり、日本に住むような、海外に目を向けられる人たちは、リベラル派が多いのであろう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?