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ヨーロッパ文化教養講座(藤田真央のモーツァルト・ピアノ・ソナタ全集 鑑賞記-3 K.281)

2023/03/03
ヨーロッパ文化教養講座(藤田真央のモーツァルト・ピアノ・ソナタ全集 鑑賞記-3 K.281)

第3番 変ロ長調 K.281 (デュリニッツ・ソナタ集の3曲目)
作曲は、1775年(19歳)ミュンヘン

第1楽章 アレグロ 2/4 変ロ長調 ソナタ形式
第2楽章 アンダンテ・アモローゾ 3/8 変ホ長調 ソナタ形式
第3楽章 アレグロ 2/2 へ長調 ロンド形式

演奏時間:
① 真央君 2021年(23才)
I 4:16 II 5:13 III 4:11
② 内田光子 1984年(36才)未入手
③  ブレンデル 2004年(73才)
I 4:56 II 4:57 III 4:53
④  Klara Wurtz 1998年(33才)
I 6:47 II 5:32 III 4:36
 注:Klara Wurtz 版は、Mozart Complete CD82

1. はじめの二楽章はハイドン自身よりもハイドン的だと言えようが、終楽章では突如として全く本然のモーツァルトが目ざめる。(アインシュタイン)
2.真央君は、「初期のソナタのなかではもっとも好きな曲です。ロココ趣味の時期の作品で、移り変わりの速さがあり、魅力的です。15分ほどの曲ですので、よくアンコールに演奏します。」と言っている。

感想:
1.   ブレンデルが2004年73才になって初めてこの曲を録音したのは、何か心境の変化があったか? 一音一音味わうように弾いているのが印象的で、何かを発見したのかもしれない。
->ブレンデルの2000年の対話集によると、肩の故障をきっかけに、レパートリーを変更し、モーツァルトを多く弾くようになったとあるので、この曲も残せるほど弾きこんんだのかもしれない。

2.真央君のフィナーレは、急にフォルテになってCOOL

3.ブレンデルの録音は、実際のホールで収録されたのか奥行きを感じさせる響きがある。 

4.真央とブレンデルでは、第一楽章と第三楽章 真央君に一票 第二楽章は熟練のアモローゾでブレンデルに一票。


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