ヨーロッパ文化教養講座(2024年5月30日 新国立劇場「コシ・ファン・トゥッテ」鑑賞記)
2024/06/03
2020年3月に予定されていた「コシ・ファン・トゥッテ」がコロナ渦で中止となり、4年経って公演。アフターコロナを実感した。
平日のソワレ公演だったので、かなりの空席があったが、出演者の熱演に感銘を受けた。
座席も二階の中央最前列だったので、オケの音も良く聞こえ、舞台もハッキリ見えてとても良かった。
日時:2024年5月30日 開場:17時45分 開演:18時半
会場:新国立劇場 オペラパレス
フィオルディリージ:セレーナ・ガンベローニ
ドラベッラ:ダニエラ・ピーニ
デスピーナ:久嶋 香奈枝
フェルランド:ホエル・プリエト
グリエルモ:大西宇宙
ドン・アルフォンソ:フィリッポ・モラーチェ
指揮:飯森範親
演出:ダミアーノ・ミキエレット
美術・衣装:パオロ・ファンティン
証明:アレッサンドロ・カルレッティ
再演演出:三浦 安浩
合唱指揮:水戸 博之
舞台監督:村田 健輔
合唱:新国立劇場合唱団
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
チェンバロ:小埜寺 美樹
芸術監督:大野和士
コメントと感想:
1.キャンプ場を回転する円形舞台に載せた演出は、見覚えがあったので、多分、2011年の公演を見たのだろうと思った(最近、記憶力の減退が激しいことを自覚している)
そのときも、思ったのだが、休憩後の2幕になると、舞台が夜になって暗くなる。
このオペラは、当時のオペラブッファの伝統で一日の出来事の話なので、外が暗くなるのは当然と言えば当然だが、暗い舞台を1時間半も見続けるのは、いくら演奏と歌唱が良くても、気持ちも暗くなるので、避けて欲しいと思った。
2.6人の主要登場人物を小生の独断と偏見に基づく採点をつけると、10点満点は敢えて無しとして下記のようになる。
もちろん、小生は素人なので、この曲の各パートの難易度は全くわからないので、あくまでも好みである。
8 フィオルディリージ:セレーナ・ガンベローニ
9.5 ドラベッラ:ダニエラ・ピーニ
6.5 デスピーナ:久嶋 香奈枝
7 フェルランド:ホエル・プリエト
9 グリエルモ:大西宇宙
6 ドン・アルフォンソ:フィリッポ・モラーチェ
フィオルディリージのセレーナ・ガンベローニさんは、はまったときの声量は凄いが全体的に滑かさにかける感じがした。
ドラベッラのダニエラ・ピーニさんとグリエルモの大西宇宙さんは文句なし。
フェルランドのホエル・プリエトさんは、最高音の声質にちょっと難がある感じがした。
デスピーナな久嶋香奈枝さんは、声質がこの役に合っていないような感じがした。
ドン・アルフォンソのフィリッポ・モラーチェさんは、丁寧に演技をしているのはわかったが、レチタティーヴォはテンポがマイペースすぎて、1人浮いている気がした。
アンサンブルでは、特に一幕のフィナーレの六重唱が揃っていないと思った。4回公演の初回だったせいかと思う。
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