【禁止する事は、習慣化で一番やってはいけないこと:シロクマのジレンマ】
心理学者ダニエル・ウェグナー氏
人の欲求を強制的に我慢させると、より欲求が強くなるという研究を行った
かの有名な“シロクマのジレンマ研究”である
※参考文献
https://psycnet.apa.org/record/1987-33493-001
研究内容としては、被験者に5分間ひとりきりになってもらい「シロクマを思い出したらベルを鳴らすように」と指示をする
するとベルが鳴った平均回数は、約5回(一分間に一回のペースで思い出していた)
このとき被験者には、「シロクマの事は思い出さないように!」と伝えていた
対照群として、シロクマに付いて考える事を禁じられなかった被験者は、ベルを鳴らす回数が平均5回以下になっていた
実験後の被験者へのアンケートで
シロクマについて考える事を禁止された被験者は、「シロクマの事で頭がいっぱいになったように感じた」と答えていた
被験者の感覚的にも、禁止される事がより欲求を高めている事が確認された
【欲求抑制は人を混乱させる】
同じくウェグナー氏の研究で
[欲求を抑圧すると、その意図とは反対に抑圧する目標達成が弱まる]というもの
自分にとって正しいと思っている行動(肥満だからダイエット、成績が悪いから勉強など)が、意識的に行えば行うほど、[苦痛]になるため
人はこの感情に混乱する
ウェグナー氏も
「眠れないのではないかと不安になれば、一晩中起きているし、痩せたいと思っていれば、冷蔵庫の事を1日中考えてしまう」と言っている
人は満たされない欲求が大きく立ちはだかって、モチベーションが著しく低下すると、私たちが意識できる「考える自己」が割り込んでくる
これはつまり、[言い訳]がうまくなり、「目標を諦める正当化」を作り出す
※参考文献2
P37
考える自己…つまり顕在意識は言い訳が得意中の得意である
夜におやつを食べる理由。。。ジムをサボる理由。。。テストの点数が低い理由。。。
この人に備わった[言い訳才能]のせいで、人は習慣化が苦手となる