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【終末糖化産物(AGEs)とは?】

あまりメディアでは話題にならないですが、確実に身体に悪いAGEsについて書いていきます


終末糖化産物(Advanced Glycation End Products、略してAGEs)は、体内で「糖」と「たんぱく質」または「脂質」が結びついてできる物質です

この反応は「メイラード反応」と呼ばれ、料理の焼き色がつく過程(パンの焼き色や肉の焦げ、キャラメル色になるまで炒めた玉ねぎなど)でも起こります
人はこのメイラード反応した食品を「美味しい」と感じてしまうので料理人としては、考えさせられるところなんです

体内では、血液中の余分な糖がたんぱく質と結びつき、AGEsが生成されます
糖の過剰摂取は、ただ単に太る以外に結構体内で悪さをしてくれちゃうんですよね


このAGEsは一度できると分解されにくく、体内に蓄積し細胞や組織に悪影響を与えることが確認されています

特に老化や生活習慣病(糖尿病、動脈硬化、腎臓病など)の進行に深く関わっていると言われています

※参考文献


《AGEsが体に与える影響》

※参考文献


1. 老化を加速する
AGEsは肌のたんぱく質(コラーゲン)にも結びつきま、その結果肌が硬くなり弾力を失い、シワやたるみの原因になります
また、AGEsが蓄積すると肌の透明感が失われ、シミや黄ばみが生じることもあります
※参考文献

※参考文献

https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1111/jocd.13452

※参考文献

※参考文献

https://www.jidonline.org/article/S0022-202X(21)01136-2/fulltext


2. 血管や臓器を傷つける
AGEsは血管の壁にも蓄積し、血管を硬くしてしまい、これが動脈硬化の原因となります
そのため高血圧や心筋梗塞、脳卒中などのリスクを高めるとも言われています
また、腎臓や目などの臓器にもダメージを与える事も確認されています
※参考文献

https://iubmb.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/biof.1018

※参考文献

※参考文献

※参考文献

https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1111/j.1440-1681.2007.04875.x

※参考文献

※参考文献


3. 糖尿病との関係
糖尿病患者では血糖値が高い状態が続くため、AGEsが通常より多く生成されます
これが神経障害や網膜症などの合併症を引き起こす原因になると言われています
※参考文献

※参考文献

※参考文献

※参考文献

※参考文献

https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0014480003000352



《AGEsを減らすためには?》

1. 血糖値をコントロールする
血糖値が高いとAGEsが体内で作られやすいため、バランスの良い食事や適度な運動で血糖値を安定させる

2. 調理法に気をつける
高温で調理するとAGEsが増えるため、「焼く」「揚げる」よりも「蒸す」「煮る」といった調理法がオススメです

AGEsは、120℃以上の高温調理で特に多く発生するので、揚げ物や焼き物などの調理法では温度が非常に高くなり、AGEsがより沢山作られます

一方、蒸し料理や茹でる調理法では水の沸点である100℃を超えないため、AGEsの発生がかなり抑えられます
特に70℃前後の低温調理は、AGEsを減らすにはかなり理想的な方法です

※参考文献


3. 抗酸化物質を摂取する
ビタミンCやビタミンEなどの抗酸化物質は、AGEsの生成を抑える働きがあるため、果物や野菜を積極的に摂取するのがオススメです



今回紹介したAGEsは言葉や内容が難しいものの、「糖とたんぱく質が結びついてできる物質」であり、「老化や病気につながるもの」という点を押さえておけば大丈夫です


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しげ@学生時代の落ちこぼれを引きずる30代パパ
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