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【ニンジンで頑張らせるのは習慣化に向かない:外在的報酬の効果の低さ】

前回の投稿で習慣化には《内在的な報酬が必要》(筋トレの筋肉増強より先に筋肉痛に喜びを感じる、ボランティアのお礼より先にボランティア自体に温かさや喜びを感じるなど)と書いたが、内在的報酬とは別に行動の一部に報酬が含まれていない[外在的な報酬]もある
※参考記事

例えば
家族の為にご飯を作ってお礼を言われるのも、外在的な報酬の一つ

※料理自体が好きで作っているなら、内在的報酬となる


また、魅力的なものに囲まれるのも外在的報酬になる

→クレジットカードのゴールドやプラチナ…

ブランドもので着飾る…

はたまた、高級感(特別感)が好きな人向きの高級風ジムなども存在するが、これらは全て外在的報酬



これまで投稿してきた習慣化の話から分かるように、この報酬で大切になってくるのが、“報酬のレベルが一定ではない”こと


また、もう一つ必ず理解しておかなければならない事が“外在的な報酬が発生すると、その行動をとる他の理由が軽んじられてしまう”こと


これは、習慣化を行う上でかなり問題で、外在的報酬欲しさに行動するのがメインで、内在的報酬のような本質的な理由が薄まり、外在的報酬がなければその行動をとらなくなってしまう


先程の食事を家族のために作る例で言えば、家族がお礼を言わなければ一切料理を作りたいとは思わなくなってしまうのだ

恐ろしい話だが、私生活の報酬はほぼ全ての行動に内在的報酬と外在的報酬がごちゃ混ぜになっている


学生がテストで頑張るのも、最善を尽くしてベストの点数を取りたい(内在的報酬)があるが、同時に友達や家族に褒められたい!(外在的報酬)が無意識でも付いてくる


特に、行動からのタイムラグがある外在的報酬はなかなか効果を発揮しない

※参考文献

上記研究でもあるように、日本でも健康増進プログラムで補助金が出ることがあるが、正直お金の効果はほぼない

「補助金出しますから頑張りましょう」という政府や、「ボーナス出すから年末の繁忙期乗り越えよう!」は、科学的には効果が薄く、あくまで個人的には他に使った方が良いんじゃないかと思ってしまう


だが、事前に「お金を出す」と言わず、行動後不意にボーナス支給などはモチベーションが上がるという研究もある

どんな場面で、どんな人が、誰に、いつ、どれだけの報酬を…
と色々なパターンがあるため、人って科学的に理解するのは本当に難しい(笑)

ネットであるような
「誰も知らない◯◯心理学」「9割が◯◯」「東大式勉強法」なども、もっと複雑に理解しないと落とし込めるはずがない


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しげ@学生時代の落ちこぼれを引きずる30代パパ
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