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【仕事で「全体の流れ」を覚えて欲しいなら、考えさせ過ぎてはいけない】

仕事でも、勉強でも、部活でも流れを覚えて欲しい時はあると思います

僕の仕事に合わせたかのような「寿司をつくる」という研究があります

※参考文献

https://scholar.google.com/citations?user=4LW0FVkAAAAJ&hl=vi

これは「考え過ぎない事のメリット」を実証したもので
研究では、まず記憶するためにパソコン上で寿司を作る練習をしていきます

全16工程で、寿司酢作り→酢飯並べる→サーモンを乗せるなど(実際はこんな作り方しないが…(笑))があります

素人(アメリカ人には特に)には当たり前ですが寿司の作り方が分からないので、画面横に居るアバターが次の工程を教えてくれます


一部の被験者には、「ゲームを10回終えた後、工程を覚えて実際に寿司を作ってもらいます」と伝え

もう一方には「10回ゲームをやってください」とだけ伝えました


すると
前者の工程を覚えるようにと伝えたグループは、後者のただゲームをしたグループより記憶が曖昧になっていました


特にその差が現れたのが「工程から次の工程へ行くまでの思考時間」
これが工程を無理矢理覚えさせたグループは、逆に手間取って時間をかけてしまっていました


「それなら仕事教えるときは、『これ絶対覚えろよ!』って言っちゃダメだね」

と安易に考えてはいけない


この研究では続きがあり、工程を少し変更(ホットチリオイルか醤油を加える工程を追加)したパターンも行われています

すると、“工程を覚えるように伝えたグループ”の方が、変更に対応できていた事がわかりました
(工程を強制的に覚えさせなかったグループは、20%も変更工程を忘れていた)


これは既に強い習慣(工程を覚える)が身についてしまい、変更に対応できなかったことに原因があると思われます
(言い切らないのは、まだ“考え過ぎと習慣化”研究は初期段階で、あまり進んでいない分野だから)

※参考文献

※参考文献

そのため現実的にこの教え方をするには、ほぼ変更がない内容の場合は、『ここはしっかり覚えてね』と伝えるのはあり

しかし、対戦相手がいるスポーツや、人が関与して変数が多い場合などは、あえて『覚えるように!』と言わないほうが、臨機応変に対応できる人に育つと言える

実際、僕が学校で行う授業でも、変数や変更が多いので『ここは覚えておいて』とはほぼ言わないです






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しげ@学生時代の落ちこぼれを引きずる30代パパ
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