【忖度なしの美容成分調査:ヒアルロン酸編】
※※トレンドやブランドは一切気にせず、第三機関の研究結果を書いていきます※※
過去にも【化粧水・美容液・乳液・洗顔・日焼け止め:科学的にオススメシリーズ】というのもを、ざっくり紹介したんですが…
※参考記事
「結局、美容成分の何が効果あって何がプラセボなの?」という意見が、学校の生徒やら職場やら色んなところから相談受けるので、一度noteでも書いてみようと思います
今回は数十年間美容業界で言われ続けている《ヒアルロン酸》について
美容に興味あるなしに限らず、多くの人が聞いたことがある成分ですが、美容としてお肌に塗ったり、経口サプリにしたり、皮膚に打ち込んだりと色々使われています
もともとは体内で勝手に生成され、ほとんどが肌細胞の土台を支える足場みたいな役割をしてくれています
こんなに一般的になった理由の一つとして、とてつもない保水力を持ち、ヒアルロン酸1グラムあたり、水を6リットルもキープできるんですよね
そういった情報もあって一気にでまわった背景もあります
それで肝心のヒアルロン酸研究はどうなのかと言うと…
※参考文献
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1111/srt.12228
※参考文献
歴史は長く、正直かなり良い研究結果が出ています
ただ!!
勘違いされている事もあるので、要注意
ポイントは3つ
①肌に直接塗らないと意味がない
現時点では効果が限られています
栄養関係の仕事されている方なら誰でも分かる話なんですが、経口サプリは消化器官で分解されるので意味はほぼないです
ただ美容業界では、シワを膨らませるための重鎮剤として使われる事がありますが、そういった使い方ではある意味効果はあると思います
ただ重鎮剤による副作用(ヒアルロン酸が血管に流れる)や一部のヒアルロン酸が体内に残り続けることもあるので、リスクは考えないといけないですよね
②低分子だからといって関係ない
スキンケア好きな人は、肌に吸収されるよう「低分子」にこだわる事があるみたいですが、確かに皮膚は分子量500以上は通しません
(コラーゲンは分子量100万なのでまず吸収されない)
(ビタミンC誘導体を電気でビビッとする事もありますが、あれはそれなりに効果あるみたいです)
販売されているヒアルロン酸の分子量は色々あるみたいですが、高分子で120〜160万・低分子で2000〜4000ぐらいみたいです
この分子量を肌に入れるのは、鼻の穴にスイカを入れる並に辛い作業なので、いくら「低分子で肌に浸透!!」と書かれていても、私生活のスキンケアレベルではちょっと無理そうですよね
低分子で頑張っても表皮下層までが限界なので、ヒアルロン酸が一番活躍する「肌の足場」までは届きそうにはないです
③保湿能力だけ
最初に書いたように、保湿パワーは凄いです
ここで言う「保湿」は、“上皮細胞に水分を補給し、肌の表面をみずみずしくする、肌の上に水を含んだスポンジを置くイメージ”
つまり
この観点で考えるなら、ヒアルロン酸の機能はグリセリンや尿素と全く同じと言えますね
これらのポイントを見てみると、美容成分の広告がちょっとグレーゾーンと言えますよね
企業も続ける為に売上出さないといけないから、それっぽく売らないといけないので、こちらがどれだけ知識をつけるかになってきちゃうと思います
もしスキンケアや他の美容成分にも興味あれば、このシリーズをnoteで継続するか考えます