何かと便利な5分基礎テスト

 私が実際の授業で使っている5分テストのテンプレート(Word)です。



この5分テスト、何かと便利なのでぜひ使ってみてください。私が実際に使う用途はざっと以下の通りです。


① 前回の復習として授業の導入に
② 授業時間の調整に
③ 内容の総まとめに
④ 授業の方針作りに


①について(前回の復習として授業の導入に)
 中高生の勉強はどうしても「期末試験などに向けて一気に勉強する」スタイルに偏りがちです。この小テストを毎回の導入で行う事により、例え授業前だけであったとしても復習を行う時間を取らせることができます。コツコツと積み上げる感じを体感させることができる点で良いなあと個人的には思います。(小テストの点数を成績に含める場合、成績における比重を高めすぎると生徒の反発を招くことがあるため要注意)


②について(授業時間の調整)

 特に初任の頃にありがちですが、「ちょっと時間余っちゃったから早めに授業終わろっか!」みたいなやつについてです。

 我々教員は1コマ50分(学校によりますが)の授業を行うという契約で授業料を貰っています。そのため授業が50分未満になるということは一種の債務不履行と考えられてもおかしくないため、絶対に避けなければなりません。(例えていうならば、カラオケで60分300円という料金・時間で入室し、300円払ったのに50分で追い出されるみたいな感じです。お金を払った側からしたら、ぼったくりの一種)
 そこで、「時間が少し余った時用」の小テストを常に授業へ持っていくことで、「時間が少し余った」現象を防ぐことができます。初任の頃には難しい授業の時間調整にはもってこい。生徒に配布して、「チャイムが鳴るまで解けるだけ解いてごらん」で終わりです。あとは解答を配布するのみ。

③について(内容の総まとめに)
 書いてある通りです。その日の授業内容の総まとめとして、「今日やった事だからよく覚えといてね!」という感じでまとめに使います。


④について(授業の方針づくりに)
 初任の時にありがちな、「結局この授業で生徒が何を理解すればいいのか分からない現象」を防いでくれます。指導案などにも「本日のねらい」のような項目があるように、ねらいや目的のあいまいな授業はグダグダになります。結論を言わずダラダラ話す人の話が分かりにくいのと同じ現象です。

 ②や③のような形で授業終わりの総まとめとして小テストを作っておけば「生徒が授業のまとめの小テストを解けるようになる」というのが授業の目的・方針となります。そのため「小テストに入れた内容を生徒が理解できるように授業をする」という授業の軸ができるため、内容にも一貫性が出やすく、また授業準備もしやすいです。



 などとゴチャゴチャ書きましたが、実際に使ってみると良さが体感できるのでぜひ使ってみてください。なお、この小テストを毎授業で行っていけばひと学期あたり10枚以上は小テストをこなすことになります。この10数枚の小テストから20点分前後を定期試験にそのまま出すことにしておけば、いわゆる「赤点回避の問題」を作れるとともに、試験問題の作成を約80点分まで減らすことができます。
 小テストからそのまま出るともなれば生徒は必死に覚えてくるため、応用問題の基礎となる部分も固まりとても良いです。ぜひ使ってみてください。(二度目)



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