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Baby Face
「ベイビー・フェイス Baby Face」は、ハリー・アクスト(Harry Akst)作曲、ベニー・デイヴィス(Benny Davis)作詞で1926年に出版したポピュラー・ソング。ティンパンアレーのジャズ・スタンダード。ジャン・ガーバーのホワイト・スイングの録音がヒットしたけど(ボーカルはベニー・デイヴィス本人)、それ以上にエディ・カンター(Eddie Cantor)がこの曲を有名にした(Jasen, 2003)。歌詞もメロディも大変かわいらしい曲。
「バラのように赤いほっぺ、上を向いた鼻、くるくるの髪の毛、おれのかわいい子ちゃん最高!えくぼもかわいい!大好き!」というヴァースからはじまり、「ベイビーフェイス(赤ちゃん顔の君)、最高にキュート!もう有頂天になっちゃう!うっひょー!」という歌詞。
録音
Kid Ory Band (San Francisco, CA, October 27, 1957)
Marty Marsala (trumpet); Kid Ory (trombone); Darnell Howard (clarinet); Cedric Haywood (piano); Frank Haggerty (guitar); Charles Oden (bass); Earl Watkins (drums)
トロンボーン・ヒーローのキッド・オリーは、この録音ではウェストコースト・リヴァイヴァルのディキシーランド・ジャズを展開している。いやーもう余裕のある演奏がかっこいい!オリー御大のバンドはどれもリズムがすごくかっこいい。この場合はなんというか恋人というより孫を愛でる感じ。
Cookie Gabriel (New Orleans March 13 1997)
Lars Edegran (Arrange, Banjo); Bernie Attridge (Bass); Tom Fischer (Clarinet); Gerald French (Drums); Mike Owen (Trombone); Cookie Gabriel (Vocal)
ニューオーリンズの伝説的ボーカルのクッキー・ガブリエルがラーズ・エデグランの誘いによって実現した録音。エデグランはスウェーデン出身で1966年からずっとニューオーリンズに住んでいるミュージシャン。とくにニューオーリンズの音楽の復興にこれまでずっと貢献をされていて、これもその一環。2018年にはプリザヴェーション・ホールからその功績が認められレガシーに加えられる 。
Wings (London, August 28, 1974; Overdubbed in New Orleans, on Feburary 13, 1975)
Paul McCartney (Vocal, Piano); Frank Naundorf (Trombone); Greg Stafford (Trumpet); Ted Reilly (Trumpet); Walter Payton (Sousaphone); Herman Sherman (Alto Saxophone); Joe Torregano (Clarinet); Emile Knox (Bass Drum); Laurence Trotter (Snare Drum)
いろんな録音があるんだけど意外なところではポール・マッカートニーが歌っている。たしかにポールっぽい曲だしすごく合っていてかっこいい。しかもニューオーリンズ・ブラス・バンドのアレンジ。だれが参加しているのかと思ったら、なんとYoung Tuxedo Brass Bandだった。まずロンドンでポールのピアノとヴォーカルで録音された。ウィングスがニューオーリンズで『ヴィーナス・アンド・マース』を録音している時に、ポールがヤング・タキシード・ブラス・バンドによるバックトラックを録音するというアイディアを思いつき、それに基づいてオーヴァーダブされた(https://www.the-paulmccartney-project.com/song/baby-face/)。
Matthieu Boré (Soignolles-en-Brie October 2006)
Matthieu Boré (Vocals, Piano); Dominique Vernhes or Guy Bonne (Clarinet); Gilles Chevaucherie or Jean-Claude Beneteau (Bass); Guillaume Nouaux or Michel Senamaud (Drums)
フランスのシンガー、マチュー・ボアの録音も素敵。とっても明るくてポールに通ずるところがあるように思う。よく聴く録音。アルバムもめっちゃいい。
参考文献
Jasen, A, David. (2003). Tin Pan Alley: An Encyclopaedia of the Golden Age of American Song. London: Routledge.
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