見出し画像

スクーミースポットが拓く新たな学びの可能性

アメリカで100年続く教育メソッド「ドルトンプラン」に基づく教育を行う中高一貫校として、2019年に開校したドルトン東京学園中等部・高等部。「自由」と「協働」を軸に個性を伸ばし、知的好奇心や探究心を湧き起こす「楽しい学び」の提供を目指しています。
今回は、スクーミースポット設置1校目となったドルトン東京学園の校長先生である安居先生にお話をうかがいました。

創造性を育む新しい教育ツール、スクーミースポット

今回のスクーミースポット導入は、試行錯誤のプロセスに重きを置く本校とスクーミーとのスタンスが合致し、実現しました。
 自分でゴールを設定して、やってみて、失敗して、そこからなぜ失敗したのか?を考える。ふりかえって「あれがわかっていればできたはず」に気づいて、学び直す。こんなふうに失敗や途中経過も含めて、生徒たちが一生懸命考え、頭を使うことが大切です。「なぜ?」という問いかけから始まり、やりたいことが見えてくることで、ネクストアクションが生まれます。「もやもやとしていたことがクリアになった」というプチ成功体験が、生徒たちの人生の道しるべになることでしょう。

生徒たちの創造性と問題解決能力を引き出す「工具箱」

スクーミースポットの魅力の1つは、汎用性です。「このパーツはここに使わないといけない」という制約がないため、原理さえ理解できればいろいろなものに応用できます。そのためスクーミースポットを活用するには、使う側が「自分は何がしたいのか」「どのように活用したいのか」という明確なビジョンを持つ必要があります。
そういった意味で、スクーミースポットは「工具箱」だといえるでしょう。工具箱にも、ねじや釘、ドライバーのようなアイテムがずらっと並んでいますよね。スクーミースポットも「課題を解決するものを生み出すためのツールボックス」。生徒たちの創造性や問題解決能力を引き出すための「工具」が詰まっているのです。

広がるスクーミースポットの輪

私は、教育に大事なのは「自由度をいかに高くするか?」だと考えています。自分がなんのために生まれてきたのかを考えるためには、「壮大な無駄」を経験することが必要だからです。一見「無駄」と思えることにも時間を使える学校には、スクーミースポットがうまくフィットすると考えています。
 「とりあえず置いてみよう!」という発想で、本校を皮切りに50校ほどの学校がスクーミースポットを導入しているとのことをお聞きし、うれしい限りです。今後は、各学校でのユニークな活用法を共有することで「うちもこれをやってみたい」という相互刺激が生まれることを期待しています。「つながりをつくる会社、スクーミー」。スクーミースポットを通じて学校同士のつながりができ、新しい教育の形が生み出されていくと信じています。

ドルトン東京学園中等部・高等部 安居長敏校長先生
1959年滋賀県生まれ。大学卒業後、滋賀女子高等学校に赴任。2002年、教員生活20年を区切りに起業。友人とコミュニティFMを滋賀県内に2局設立。運営・番組製作・DJをしながら、個人でITサポート事業を始める。2006年、再び学校現場に戻り滋賀学園中学高等学校で学校改革に取り組む。校長就任後は学校と企業・地域をつなぐPBL×ICT教育を構築。その後、沖縄アミークスインターナショナル小中学校長を経て、2019年の開校に合わせドルトン東京学園へ。同校参事から2020年副校長、2022年から校長。周囲からは《変化を楽しみ・つくる人》と呼ばれている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?