教育・学びの未来を創造する教育長・校長プラットフォーム2021年総会(話題提供資料等)
2020年は、コロナ禍の「今だからこそ現場みんなで」を掲げ、2020年総会を含め5度にわたりオンラインの「場」での対話を重ねて参りました。
その蓄積による一番の学びは、
・どのような困難を抱えた状態であったとしても、学校内や地域と協働し、前向きに教育実践を展開していた学校現場が全国に多数存在していたこと
・そこには例外なく、変化を恐れず、違いを生み出す気概を持ち、挑戦する教育長・校長がいたこと
です。
そこで、今年の総会では「今改めて」教育長・校長の可能性をテーマに掲げ、(丑(ウシ)年であることにも鑑み!)全国に犇く(ひしめく)多様なリーダーたちから話題提供をいただき、教育長・校長の可能性について考える機会にしたいと考えました。
昨年、各学校現場では何が起きていたのか。リーダーたちは何を考えどう動いたのか。そして、私たちはそこから何を学び自らの次の一歩につなげられるのか。
2021年6月13日(日)に開催された2021年総会の話題提供資料等を公開いたします!
★大分県玖珠町梶原敏明教育長
~まち全体を「当事者」にし組織力を最大化する教育長~
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▼梶原教育長からのメッセージ
教育・学びの未来を創造する
教育長・校長プラットフォーム関係者・参加者各位
昨日の2021年総会に参加の機会をいただきましたことに感謝申し上げます。
この総会を機に、全国の皆さんとイントラネットワーク的な関係が構築できたことに感謝申し上げます。(イントラネットワーク=組織の内部ネットワーク)
参加させていただき、このプラットフォームの皆様方と情報の共有がスムーズにできる機会ができたこと、そして、このプラットフォームが全国の皆様とのコミュニケーションツールとなったことに感謝している次第です。
また、先進地の事例を学ぶことで、その事例を参考として、私どもの教育施策の立案に役立てるシステムとなったことは、まさしく、「教育・学びの未来を創造する」ことにつながると信じています。
それから、昨日のプラットフォーム総会の実践の中で思いましたが、話題提供のセッション中に皆様から「チ~ン~」とチャット、、、?たくさんのメッセージをいただき、チーンと言うたびに「NHKの討論番組みたいだな・・」と感じました。そのチャットの内容に、私どもが進めるこれからの教育改革・改善のヒントがあり、参考にさせていただきたいと思いました。
一例としまして、様々な質問の中に、私どもが想定していなかった課題等の発見がございました。そのことは、施策を企画する際に、想定される課題として解決策を新たに構築していく必要があると感じた次第でした。
最後に、奥島孝康先生のお言葉にある「共に未来を語るためにはどうするべきか。その答えは現場にしかない。」=
(しこうづてい)であり、ボーイスカウトのそれは「そなえよつねに」である。のお言葉を思い浮かべました。
私ども、九州の山間部で生活している者として、少子・人口減少社会に対応した活力ある学校づくりを目指す必要があります。『子ども中心に据え、子どもたちに未来へのバトンを渡すために』をスローガンに、私ども職員とともに、勝っておごらず、謙虚さを忘れず。また、負けてくじけず、誇りと希望をもって未来へ向かうために、「チーム玖珠町」で頑張ってまいります。
令和3年6月14日
玖珠町教育委員会
教育長 梶原 敏明
衛藤 公彦
平川 拓也
職員 一同
★福井県福井市至民中学校小林真由美校長
~「教師・生徒が自ら創る学校へ」
総合を軸にしたカリキュラムマネジメント~
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▼小林校長からのメッセージ
教育長・校長プラットフォーム 2021年総会参加者の皆様へ
先日は本当にありがとうございました。私の稚拙な発表を聞いていただき、さらにはたくさんの方からのコメントをいただき、感謝の気持ちでいっぱいです。
まずは事務局にありがとうです!若い皆様が、校長や教育長を束ねて(?)日本の教育に改革のメスを入れようとなさっていること、素晴らしいと思います。何年か前に文科省の若いキャリアの方とお話ししたとき、「なぜ、文科省を選んだのですか」と聞いてみたところ、「日本には教育しか、国の武器がないのです。教育こそが日本の誇れる宝ですから。私はその教育にこそ、日本の未来が託されていると思っています」と答えていただいたことを思い出しました。そしてさらに彼はこう続けました。「しかしながら、その教育を動かしているのは、文科省の役人ではないんです。現場にいる先生方こそ、日本を動かす第一人者です」
そんな熱い思いを、思い出して昨日の月曜日は、なんだかちょっといつもより速足で、胸を張って学校に向かう自分に気づきました。事務局の皆様の取組からこそ、私も勇気をもらいました。
そして、参加者の皆様、熱いメッセージをありがとうございました。前半の安田校長先生のお話やチャットで送られてきた「どのように至民型キーコンピテンシーの成果を図ろうとしているのですか」というご質問に、自分自身の取組の曖昧さを痛感しました。安田校長先生の取組は、アンケートや調査の分析に基づいて、弱みと強みをしっかりとつかんで、何に向かって、どのくらいの成果を上げるべきか、それをしっかりと見据えて取り組まれていました。私自身、私の取組を振り返ってみてわかったことは、私はあえて数値でなく「絵」というあいまいな目標を掲げている。「みんなで1枚の絵を描こう」その仕上がりは私が描いているものとは全く違うものかもしれない。でも、それでいい。とにかくみんなで筆を持とう。その絵のどの部分でもいいから、みんなで描き合ってみよう、そんな風に考えていることが自覚できました。ただ、私も数値に目を向けてそこに努力してきて時期もありました。でも私は、それをやりだすと、数値しか見なくなってしまうのです。数値を上げるために先生方に無理を強いて、本当の向かうべきところが見えなくなってしまう。そして、数値での説明には、生徒や保護者はそれほどについてきてくれませんでした。学校評価をより分かりやすくグラフ化して示しても、それを読んで理解してくれる保護者はわずかでした。ましてや生徒には全く伝わりません。
一枚の絵を描こうと呼びかけている今、筆を手に取ってくれる人たちはずいぶん増えました。公民館の方々、地域のお年寄り、PTAの役員さん、生徒会の子供たち、そうした人たちからどんどん、その筆はバトンタッチされて、いつの間にか生徒みんなが筆を握っている、保護者みんなが絵を描き始めた、そんな学校になっていければ・・・。筆を持ったからには、色を付ける責任がある、そしてこの絵を社会に出すという使命を負う。それはとても概念的で、ある意味、理論的でもなく具体的でもないのかもしれません。でも、みんなで筆を持っているときは、みんながとても生き生きします。絵の具がはみ出したら、画用紙が破れたら、絵の具がひっくり返ったら、その時は校長として私が責任を取ろう!そう思っていれば、どんな絵になっていっても、じっくり眺めて、少しずつ、軌道修正していけるような気がしています。
語り合ったり振り返ったりすることは大事ですね。ぼんやり考えていたことを、自分の持論として述べることができました。これにまた反論していただけるとありがたいです。そうやって、また自分がやっぱり間違っているのかと悩みもがくことが、自分の考えを磨いていくのだと思います。
最後に10月29日に至民中学校で公開研究会を開催します。どうぞ、皆さま、福井の何にもないところですが、よかったらお越しください。そして、学校自体を見ていただいて、「理想を掲げて描いた絵はこんなものか」と厳しいご意見をいただければと思います。研究のほうはまだまだ不十分で、(すてきな生徒たちなのですが、)学力も全く振るいません。いろいろご意見くださって、新たな目で改革の一手を教えていただきたいと思います。今後もどうぞよろしくお願いします。
福井市至民中学校 小林 真由美
★兵庫県尼崎市立下坂部小学校杉本浩美校長
~学校経営の在り方
~特別支援に従事してきた視点から〜~
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▼杉本校長からのメッセージ
プラットフォームにご参集の皆様、先日はとても楽しく有意義な時間を過ごさせていただき、心から感謝しています。「特別支援教育の視点から」をキーワードにたくさんの方と同じ時間を過ごすことができたこと、とても幸せに思っています。どなたかのチャットのことばにあったのですが、「インクルーシブ教育」はまさしく「共生社会の形成者の育成」をめざすものであり、学習指導要領の「よりよい社会を創りだす児童の育成」とそのまま重ねることができると考えています。
今回は、学校経営や組織マネジメント、人材育成といったあたりがキーワードになっていたので、インクルーシブ教育や特別支援教育に踏み込んだ内容にはあまり触れることができませんでしたが、もしチャンスがあれば、ぜひそのあたりも皆さんで共有し、話題を展開していきたいと思いました。
またぜひ皆様とお会いできるのを楽しみにしています。ありがとうございました。
PS:本校では3学期に公開研究会を予定しています。コロナの感染状況によっては形を工夫して行うことになりますが、よろしければ本校HPをチェックしていただき、ぜひご来校ください。(公開研究会につきましては、11月頃までにアップする予定です。)
★岡山県早島町徳山順子教育長
~まち全体の「大校長」としての教育長~
▼徳山教育長と対談をした中山先生からのメッセージ
★岡山県浅口市寄島小学校安田隆人校長
~家庭・地域が「協力したくなる学校」創り~
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▼安田校長からのメッセージ