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077ページレイアウトの構図1
卒業アルバムと学校写真のエキスパート 一級写真技能士の田賀谷浩です。今回もお目通しいただきありがとうございます。
卒業アルバムを作成されておられる専門家の皆さんに向けて、僭越ながらページレイアウトに構図の要素を盛り込んでみませんかというご提案を数回に分けてさせていただこうかと思います。
卒業アルバムは縦長で製本されている事がほとんどでしょうから、ページを見開くと横長です。
視線はどう動くか
さて最初に考えてみたいのは、見開きの中を視線がどう動くかです。ちなみに右開きと左開きでは全く逆になりますので注意してください。
新書や文庫などは縦書きで右開き、文頭が右上です。英語の本や理学書などは横書きで左開き、文頭が左上です。つまりページを見開いた時に自然と眼が行く場所が、最初はそこだというわけです。そのページで最初に見せたいものをその辺りに置くのが常套手段ということになりますね。
物語の最初の1枚目の写真は、左開きなら左上、右開きなら右上に置きます。なので入園式や入学式の場面は必然的にその場所に固めるようにすると良いということです。
次にどう動くかというと文字の場合は文字面を追って縦書きは下に、横書きは横になのですが、画像の場合は①対角線に沿って斜め下に動くのです。斜め下まで辿り着くと②そのまま上に上がります。そして③もう一方の対角線に沿って移動して終着します。図解すると次のようになります。
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見開きとしてのまとまり
視線の動きを理解した上で、専門家としての仕事は視線をどう動かすかです。重要なのは画面の中にある動きと見開きの中での視線の動きとが合っていると、違和感を感じにくくなりさらに動きが大きくなる。見開き全体としても一体感やまとまり感が生まれやすい。逆に合っていないと一体感が薄れるだけでなく、ややもすると違和感すら生じかねないということです。
画面の中でそれぞれに動きのある、全く関連の無い2枚の写真で4種類のレイアウトをしてみました。写真の動きと視線の動きが合ってみえる、また見開きとして一体感を感じやすいのはどれだと思いますか?
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視線が右から左へ動きのある写真は必然的に右側に、反対に左から右に動きのある場合は左側に置くと違和感が無くなります。さらに対角線的に動く場合はその動きにあった場所に置くとさらに良い結果になっているのがお分かりいただけるでしょうか。そして全く関連の無い2枚の写真での構成にも関わらず、何処にどの向きの写真を配置するかで見開きとしてのまとまり方や一体感もこれだけ変わるかという事がご理解いただけたかと思います。
今回は見開きの中での視線の動きとまとまり感について述べさせていただきましたがいかがだったでしょうか。
なるほどと思われたり参考になったと感じられたりした際には是非「スキ」をいただけると励みになります。お読みいただきありがとうございました。