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すでに約2年も前のことになりますが、2022年7月最後の週、ウルム(Ulm)というバーデン=ビュルテンベルク州にあるドナウ川沿いの中規模都市(日本の感覚からすると、小さな街)へ行きました。川を渡ればバイエルン州です。ここには教会建築の中では未だに世界で一番高いと言われれる塔を戴く大聖堂(Münster)があります。この「世界で一番高い」とは一体どのくらいの高さなのか、一度は自分の目で見てみたいと以前から思っていました。この頃はまだコロナウィルスの感染拡大傾向が安定しておらず、
その生涯を閉じる前の約20年間、ドストエフスキーは断続的に何回もドイツを訪れています。一昨年とある本を読んで以来、私はその足跡を追うように毎夏ドストエフスキーが訪れた場所を旅するようになりました。最初はドレスデン(Dresden)、去年はヴィースバーデン(Wiesbaden)、そして今回はバート・エムス(Bad Ems)。 私とドストエフスキーとの付き合いは長く、最初に読んだのは大学進学を控えた高校最後の春休みでした。ドストエフスキーの小説は、その世界観を何某かの形で感受で