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Showcase GigとPOS連携

こんにちは、Showcase Gigのエンジニアリングオフィスの@1019Hiroyaです。

2023年も終わりですね。みなさん年末年始はいかがお過ごしでしょうか。

今年の秋に10XさんChompyさんdiniiさんがPOS連携の記事を出しており、POS連携をしている自分にとってとても興味深い記事で、楽しく読ませていただきました。

上記の記事に影響を受け、今回は、私たちShowcase GigのPOS連携についてお話します。

目次

  • POSとは

  • Showcase GigとPOS連携の関わり

  • POS連携のアーキテクチャ

    • 各社ごとに異なるPOSの連携方法

    • プロダクトをPOSとPlatformを介して共通化する

  • POS連携の課題

    • 注文が届くというのはPOSに到達して初めて成功と言える

    • POSの機能への対応

  • POS連携が目指すところ

POSとは

まずは、POSとはなんでしょうか。

POSは、Point of Salesの略で、販売時点の情報を管理してくれるシステムであり、その情報を使って売り上げや在庫管理を行っています。
ChatGPTにも聞いてみましょう。

わかりやすいですね。

また、POSは、店舗の基幹システムとつながっていることもあり、各店舗の売り上げを基幹システムで集約することで、全体の売り上げも把握できます。

Showcase GigとPOS連携の関わり

そんなPOSですが、Showcase GigとPOS連携の関わりはどうなっているのでしょうか。

Showcase Gigの事業の1つに、O:der Platformというモバイルオーダーサービスを提供するプラットフォームがあり、以下の3つのプロダクトを飲食店舗向けに提供しています。

  • O:der Table

  • O:der ToGo

  • O:der Kiosk

そしてこのO:der Platformが各社POSと連携しています。
飲食店舗には必ずと言っていいほどPOSが導入されているため、O:der が POS連携をすることで、既存の店舗運営からスムーズにモバイルオーダーを導入できます。

多くのPOS会社と連携することがテーマ

モバイルオーダーを導入されるお客様は、

  • 人件費削減

  • オペレーションの効率化

を目的に導入されることが多いです。

そのため、モバイルオーダーを導入するにあたって、削減できる人件費以上の費用がかかってしまうと、導入するメリットが少なくなってしまいます。

例えば、モバイルオーダー導入のために、POSのバージョンアップを行ったり、POSの入れ替えを行う場合、抱える店舗数が多くなればなるほど、コストがかかってしまいます。

そこで、お客様のモバイルオーダーサービスの導入においては、いかにモバイルオーダー以外の機器を変えずに導入できるかが重要になってきます。

そしてPOSは、お客様によって導入されているPOS会社が異なるため、Showcase Gigとして、モバイルオーダーを多くのお客様に導入していただくためには、多くのPOS会社と連携することが必要になってきます。

POS連携のアーキテクチャ

ここからShowcase GigのPOS連携のアーキテクチャについてお話していきます。

POS連携には大きく分けて2つの機能が存在しています。

  • 注文をPOSに連携する

  • POSのマスタをO:der Platformに同期する

POSへデータを届ける方向とPOSからのデータを届ける2つの方向があります。

各社ごとに異なるPOSの連携方法

POSの会社が1つではないということは、POSの連携方法も1つではありません。

  • POSに直接リクエストをする

  • 中継サーバを経由してPOSにリクエストをする

といった構造の違いから、

  • 通信方式

  • リクエストレスポンスのデータのフォーマット

といったところまで、POS会社ごとに異なります。

それぞれのPOSに対応するため、Showcase GigではPOSごとの連携サービスを開発しています。

Showcase Gigのプロダクトは、3つあると先ほどお話しましたが、

POS連携サービスも複数存在するため、POS連携サービスとプロダクトの関係はN:Nの関係になっています。(注文とマスタ同期があるためどちら側からも依存先が複数ある状態となります)

プロダクトをPOSとPlatformを介して共通化する

ここで、O:der Platformの出番です。

O:der Platformは、プロダクトでの注文・マスタ・決済情報を集約するその名の通りのPlatformとしての機能を有しています。

すべてのプロダクトの商品は、O:der Platformに登録されており、O:der Platformからプロダクトが商品情報を取得しています。
すべてのプロダクトの注文も、O:der Platformに集約されており、プロダクトからO:der Platformに注文情報を登録しています。

O:der Platformとプロダクトの関係は1:Nの関係になっており、プロダクトはO:der Platformに依存しています。

POS連携サービスもO:der Platformだけに依存させると、POS連携サービスとプロダクトそれぞれがO:der Platformに依存し、POS連携サービスとプロダクトのN対Nの依存関係を解消できます。

注文のケースであれば、プロダクトはO:der Platformに注文情報を登録し、O:der PlatformからPOS連携サービスに注文を連携し、POSに連携する。

マスタ同期のケースであれば、POS連携サービスはO:der Platformにマスタ情報登録し、プロダクトはO:der Platformから商品情報を取得する。

このことが実現できることで、プロダクトやPOSの対応が増えても依存先はO:der Platformのみになるため、それぞれの開発チームが独立して開発を進めることができます。

POS連携の課題

ここまでPOS連携のアーキテクチャについてお話してきましたが、POS連携には解決すべき課題がまだあります。

注文が届くというのはPOSに到達して初めて成功と言える

オフラインが関わるサービスならではでありおもしろいところではありますが、注文が届くというのはPOSに到達して(正確には、その先のキッチンから伝票が出て)初めて成功と言えます。

先ほどのO:der Platformに永続化される時ではないんです。考えさせられますね。

飲食店舗が地下にあってネットワークが不安定だったり、何かの拍子で、POSが外部からのネットワークが疎通できないことになっていたりすると、いくらO:der Platformでは注文が成功したとしても、その先のPOSに到達できないと全体のトランザクションとしては失敗となります。

如何にPOSとの通信状況を確立しながらエンドユーザーの注文リクエストを最短の応答時間でレスポンスしてあげられるかが考えどころとなってきます。

Showcase Gigでは、POSへの通信状況を定期的に監視することで通信の断絶を検知し、その状況に応じて注文の受け付けを制御することで対応しています。

ただ、どう店舗に通知しいち早く復旧のオペレーションを案内できるかはまだまだ改善の余地がありそうです。

POSの機能への対応

POSには、こちらが想像している以上に細やかな店舗オペレーションを支える機能があります。

これらの機能をO:derのプロダクトで実現できるのか、または実現できないのであれば、どうPOSの機能に対応するかが課題となってきます。

APIで設定状況をすべて取得できる保証がないため、POSの機能をシステムで実現できるのか。システムで難しくても1つオペレーションを追加することで実現できるのか。

ここは、開発だけでなく、ビジネスサイドとも連携しながら対応していく必要があります。

また、POSの機能をどこまで標準の機能として取り組むかも課題となってきます。

POS連携が目指すところ

ここまでShowcase GigのPOS連携についてお話しさせていただきました。

POS連携を単体で見たとき、それはプロダクトの導入や店内オペレーションを実現するもので、プロダクトの価値を高める方向とは異なります。

しかし、POS連携を通して、店舗がO:der Platformを導入することで、次世代の飲食体験を実現できるきっかけを生み出し、結果としてO:der全体の価値を高めてくれると考えています。

O:der PlatformのPOS連携は、まだまだこれからですが、飲食店のオペレーションを支える機能として、より良いものにしていきたいです。

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