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『14歳からの創作ノート』は、小学5年生に背中を押されて書きました

シナリオ・センターのあらいかずきです。

無事に、最新刊『シナリオ・センターが伝える 14歳からの創作ノート』を上梓することができました。KADOKAWAさん、大変な時期にありがとうございます。

表紙、挿絵、デザインすべてにおいて、めっちゃ気にっております! 手前味噌ながら、みんなで力を合わせて最高の1冊になりました。
表紙と何ページかだけでも、見てやってください!

でも本当のことを言うと、本書を書くかどうかめっちゃ悩んだのです……

というのも、前著『シナリオ・センター式 物語のつくり方』が発売されたのが、8月1日。KADOKAWAの編集者さんが本書の企画に興味を持ってくださったのが、2023年9月4日。
そう、まだひと月経ったかどうかというタイミングで、次に気持ちが向いにくい状況でした。
それに、シンプルに本を書くのは大変です。日中はシナリオ・センターの仕事をするわけなので、原稿を書くのは朝か夜になります。体力的にもつらい。

でも、2010年からキッズシナリオというプロジェクトを立ち上げ、子どもたちにシナリオや創作の楽しさを伝えている身としては、書籍としてまとめられるのはありがたい……

「書くのつらい」に対して、「でも書きたい」の間で、揺れる気持ち。悩むのは、同じくらい価値のあるものの間にいるから悩むわけです。現実も、物語も一緒ですね。

で、最終的に本書を書く決め手になったは、子どもたちの一言。

「書くのつらい」がやや優勢であったときに、「そうだ! 子ども向けなんだから、子どもたちに聞いてみよう」と思いつきました。
シナリオ・センターでは、「考える部屋」という小・中学生向けの創作講座を2021年から開講しています。
そこにいる子たちに、思い切って聞いてみました。

「実はみんなくらいの子に向けた『シナリオ・センター式 物語のつくり方』みたいな本を書かないかって言われてるんだけど、どう思う? 書くのって大変だから、悩んでるんだよね」

と、父親くらいのおじさんから相談されたキッズたちは、
「もし私たち向けの本ができるなら、嬉しい」
「でも、かずちゃんが大変なら無理することないと思う」
と、めちゃくちゃ気を使ってくれちゃいます。

そんな中、当時小学5年生の女の子から、こんな意見がありました。
「私もかずちゃんが大変なら、書く必要はないと思うけど……でも『考える部屋』を受けられる私たちは、とても恵まれていると思うし、そういう子ばかりじゃないけど、本なら図書館とかでも手に取ることができるし……だから、かずちゃんが私たちのような創作が好きな子に向けて本を書いてくれたら嬉しい」

そう、めっちゃ大人で、めっちゃいい事言うわけです。しかもかわいいことに、
「もし、かずちゃんの本が出たら、2万冊でも買うし!」
とも言ってくれました。急に小学生っぽいからまた素敵。この時点で、ベストセラー確定です。笑

決め手は、小5の言葉

なので、本書を書くかどうか迷っているぼくの背中をグッと押してくれたのは、小学5年生なのです。
本書は、14歳からの〜と謳っていますが、ぼくの頭のなかには常に11歳のその子がいました。本書はその子をはじめ「考える部屋」に参加している子たちをガッカリさせまい、という思いでつくりました。

引き受けるかに悩み、
書き出すまでの構成でも悩み、
書き出してからも、何をどう書くかで悩み、
ずっと悩んでそれをちょっとずつ解決して、無事に6月19日を迎えることができたというわけです。

創作をしたい! そう思うすべての人にこの本が届いてくれるといいなぁ〜と心の底から思っています。

シナリオ・センターのあらいでした。


書店で見かけたら、手にとってみてくださいませ!

大人になっても「書くこと」を好きでいたい君へ 『シナリオ・センターが伝える 14歳からの創作ノート』(KADOKAWA)2024年6月19日より発売!

https://amzn.to/3V3WV3o

『プロ作家・脚本家たちが使っている シナリオ・センター式 物語のつくり方』(日本実業出版社)2023年7月28日より好評発売中。おかげさまで、6刷3万部!

https://www.amazon.co.jp/dp/4534060297?tag=scenario-book-22&linkCode=ogi&th=1&psc=1

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シナリオ・センターは『日本中の人にシナリオをかいてもらいたい』と1970年にシナリオ講座を開始。子ども向けキッズシナリオも展開中。アシスト、お願いします!! https://www.scenario.co.jp/project/kids_assist/index.html