世界で流行中のアニメ『アメイジングデジタルサーカス』は「ホラー」なのか?※英語圏の様々なレビューからジャンル分けを考えてみた
先日から私が注目しているアメリカのインディーズアニメ、『アメイジングデジタルサーカス』について、英語圏での反応を色々と調べています。
私が気になったのは、
「これはジャンルとしてはホラーなのか?」という点
まあ、これはもっぱら私の事情なのですが、「ホラーの考察をしていく人」をSNSでのプロフィールにしている私にとって、
これがホラーであるとすれば、私のnote記事やマガジンの中で今後も話題にしていく上で、整理しやすく、語りやすく、他の話題の記事とぶつかりが少ないから助かる、のですよねw
だから、私個人は、
「ホラーについてもっぱら語る」私のチャンネルへの収まりのよさから、『アメイジングデジタルサーカス』をホラーと見做して、語りますので、悪しからず。
↑↑↑本日の記事は以上となります、ありがとうございました、、、と、いやいやいや、そんな自分勝手な結論で強引にまとめるわけにはいかないのでw、
私が見つけた限りの、英語圏のアニメファンたちのコメントやレビューから、本作を広義のホラーとみなしている人の声を集めてみました
多かったのは、
「ホラーテイストの、コメディ」という意見
ポムニの目玉が取れそうになるところとか、お風呂場?と思われる部屋を開けたら謎の顔がバーンと襲ってきたところとか、ホラーを意識したチョイ怖なシーンがいっぱいある。しかし、そういう、ホラーなシーンに対するキャラクターの反応はドタバタと面白いので、「ホラーコメディ」だというもの。
他には、
「扱っているテーマからすると、サイコホラーの一種」というもの
たしかに、キンガーといい、カフモといい、「精神の病」を感じさせるキャラが多いですよね。お笑いにしているんだけど、よくよく考えたら、この人達は現実世界にいたらお医者様に連れて行ってあげるべき状態ですからね、、、
そして、私が納得し、感心した意見が、
「これは実は、カフカに通じるような、存在論的ホラーなのだ」という見方
これは私も納得する。
『アメイジングデジタルサーカス』のキャラクター達は、「とにかくここから出たい」とか「何か目的がほしい」とか、
ラガサにいたっては「小さい課題(=ケインが与えてくる「ちょっとした冒険の依頼」のこと)でも、やることがないよりはマシで、もし何かすることがないと、自分が誰で何のために生きているのか、考えてしまう、、、たぶんそれには耐えられない」と、なかなか恐ろしいことを言っている。
もちろん、こんな、「自分の存在の無意味さ」に関する発言をボンボンしながらも、そしてなかなか身も凍る苦悩を抱えていながらも、言動がドタバタ劇なので笑えるのが、本作の特徴なのですが。
ということは、私なりにまとめると、
これは、「ホラーコメディ」というよりも、「サイコホラー」というよりも、「存在論ホラー」というよりも、
「(キッチュでサイコなキャラ達が織りなす)存在論ホラーコメディ」といえば、まとまるかも!?
存在論ホラーコメディと言ってみたら、やった、それなら今後も「ホラー考察をする」と言っている私のnoteでテーマのひとつとして追いかけられるぞ!ので、私は、本作を「存在論ホラーコメディ」と見做します!
※なお英語圏の人の中で、「大人をターゲットにしてる筈のアニメなのに、いまどき珍しいことにエロ要素やバイオレンス要素がないことが、やけに癒やされる」という人もいました。確かにそこは安心して見られるし、実は暴力的なシーンはあるっていえばあるんですが、「死ぬことも病気になることもケガすることもない」キャラ達がポカーンとか殴られてはふっとぶというカートゥーン表現にされているので、過剰な暴力には見えない(まあこのアニメの場合「カートゥーンのキャラに転生させられたせいで恐らく死ぬこともできなくなった」点もキャラクター達の苦悩を深めてると考察できるんですがw)。そこは確かに、エロもバイオレンスも抜きで見られるという珍しい大人向けアニメということで、近年のアニメの過剰表現にどこか疲れていた私にはピッタリのタイミングで現れた作品かもしれない。以前の記事でも述べたように「このバランス感覚を守ったまま長期シリーズにするのは難しいかも?どこかで、ありがちなアニメにだんだん戻って行っちゃうかも?」という心配も私の中にはあるのですが、ぜひ、そんな私の心配をよい意味で裏切り、このテイストのままどうか、長寿シリーズになってほしいです!