バナナをめぐる奇妙な物語012:「バナナの皮で滑る事故」は19世紀アメリカでは本当に社会問題として扱われていた
21世紀の今日では、もはや古典的でお約束すぎるギャグとされる、「バナナの皮で滑る」というシチュエーション。
バナナが大衆の間で大流行した19世紀後半〜20世紀初頭のアメリカでは、本当にバナナの皮で滑って怪我をする事故が続出し、なんとかこれを規制しようという社会的議論に発展していた。
「バナナの皮で転ぶヤツなんて現実にはいねーよ!」と現代人が思うのは、世界の衛生環境や人々のマナーが改善したからである。現実的な社会問題としては収まったから人々が笑えるようになったのだ。
なお「バナナの皮は本当に滑るのか?」についてだが、
昔の石畳舗装の都市路上に数日間も放置されている果物の皮があれば、腐敗してそりゃ滑りやすくなるわい、という話である。
現代のスーパーマーケットで手に入れた新鮮なバナナの皮で滑りやすさを実験しようとしても、19世紀アメリカ都市の条件の再現は難しいはず。
、、、と思ったが、21世紀になっても、お笑い芸人ますだおかだの岡田さんが本当にバナナで転んで骨折事故を起こしたことがあるというので、やはりバナナというやつは侮れないのかも、しれない。
↓今回の出典↓
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※本記事は、以前に公開した「お題『バナナ』で呟怖をください」という企画から派生した「バナナを巡るハナシを世界から集めてこよう!」という試みの一つとなります。
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