北欧デザイナーによるてぬぐい展 FIKA1
北欧デザインと日本のビジネスを文化的視点でつなぐ
2014年にScandinavian Pattern Collectionの事業がスタートしたときに掲げた私たちの目標は、「北欧デザインと日本のビジネスを文化的視点でつなぐ」ということでした。第一弾は手ぬぐいブランド「かまわぬ」とのコラボプロジェクト。デザインテーマは「おもてなし」にしよう、と関係者満場一致で決まりました。なぜなら「おもてなし」こそが、北欧と日本に共通する姿勢だと思ったからです。
「おもてなし」は、日本の文化だと思っている人も多いですが、私たちは、北欧の人々のおもてなしスタイルは、日本と少し違って、カジュアルで自然で、とても素敵だと思いました。それを伝えたい、という一心で、手ぬぐい展を計画したのです。
私たちは、参加デザイナーたちに、「おもてなし」をテーマにした手ぬぐいデザインをしてほしい、と依頼しました。素敵なデザインがたくさん集まりましたが、一番多かったのが、FIKAをモチーフにしたものでした。FIKAとは、スウェーデンで、仕事の合間や日々の暮らしのなかで、友達や家族、同僚と集まってお茶を飲む時間のことです。手作りの焼き菓子を用意したり、キッチンで育てたハーブを使ってハーブティを入れたり、ちょっとした工夫で心温まるFIKAを楽しみます。
FIKAこそ、北欧の「おもてなし」を表した言葉です。スウェーデン大使館の広いホールを使って、23人のデザイナーによる、北欧デザインの手ぬぐいをお披露目しました。ささやかな展覧会でしたが、皆さまをFIKAの心でお迎えすることができました。
FIKA/フィーカとは
今回のタイトルにもなったFIKA とは、スウェーデンで、仕事の合間や日々の暮らしのなかで、友達や家族と集まってお茶をいただく時間のことをいいます。世界で最もコーヒーを消費する国のひとつであるスウェーデンでは、FIKA タイムは職場でもプライベートでも大切なひとときであり、日本でいうところの“飲みニケーション”のように、 FIKA でコミュニケーションを取ります。職場での FIKA タイムは、従業員が仕事の手を休め、集ってお茶を楽しむ大切な時間であり、プライベートでは、お気に入りのカフェで過ごしたり、テーブルセッティングを整え手作りの焼き菓子を添えて、自宅にゲストを迎え、心地よい時間を過ごしています。気負うことなく、 他人を思いやり、時間をともに過ごす心。これこそが、北欧流おもてなしのスタイルです。
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