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”「バックオフィスってお金を産まないんですよね」という言葉を起点とした”はたらくデザイン”の事業の核のおはなし” vol.2(後編) バックオフィス福本さん

4月は3月の続きであり、今日は3月43日である。

誰かの格言とか名言とかそういうことでなく、いまのおいかぜの状況です。少しずつ落ち着きつつあるけれど、まだ3月は続いている、ボクがそういう気持ちであるということを伝えたい、そんな春の日です。

ボクは割と会社の創業期からバックオフィスを重要視している方だとは思うのですが、この年度末ほどその重要性を感じたことはありませんでした。一見売り上げをつくらないように見えるバックオフィスは、副次的どころかボクからすると目に見える形で売り上げに貢献している、そう思っています。こんなことボクが敢えて言うまでもなく当然のことなのですが。

うちの顧問税理士さんとの毎月の定例MTG、ボクと福本さんは西院から二条にある税理士事務所まで歩いて行きます。片道30分弱、往復1時間程度の雑談がメインのMTGです。この記事の会話って、その道中でボクと福本さんが話していることと変わらない、普段の会話です。会社のみんなのこと、売り上げのこと、経費のこと、おいかぜの歴史、これからのおいかぜのこと。

そんなボクと福本さんの会話から浮かんできた”おいかぜの居心地の良さの証は13年間働いている・働けていることそのもの”という話からの”「バックオフィスってお金を産まないんですよね」という言葉を起点とした”はたらくデザイン”の事業の核のおはなし”。その流れはとても必然で、つまりはボクの課題意識と福本さんの良い意味でのフラストレーションが合わさったとき、当然辿りつくべき結論だったのかもしれないなぁと、先月の税理士さんとの定例MTGの道中で考えていたりしました。

先週の前編に続いて、今週は後編をお届けします。

”人に教えること”が得意なマルチでオールラウンダーなおいかぜの守護神

柴田:
福本さんは8年間バックオフィス業務をやってみて、バックオフィスってこうあるべきって思ってることってなんかあったりするんですか?もちろん現状が理想に近いっていう話もあるかもしれないし、いやいや、もっとほんとはこうあるべきだと思ってるけどうまくいってないとか。

福本さん:
例えば総務の場合だと、もっといろいろやらなきゃいけないんだろうなって思ってます、全部は見切れてないっていうか、率先して気がついてやってくれる、例えばめぐちゃんとかゆりこちゃんとかはけっこう気が付いてやってくれているなって思っていて、これたぶん総務の仕事なのかなって、そういうのは申し訳ないなぁとは思っていたりします。

柴田:
なるほどなるほど。人数増えたから仕方ないとは思いますけどね。福本さん、バックオフィスの中で総務・経理・労務で言うと、どれが一番好きですか?答えとしてどれも好きじゃないとか、どれもそれなりに好きとか、得意・不得意とか。

福本さん:
難しいですねぇ、どれだろう……わたし今まで働いてきた中で自分が一番得意だなって勝手に思っていることが、実はその3つの中に無いんです。3つの中に無いのかな?あると言えばあるのかな?

柴田:
!!
その一番得意なことって何なんですか?

福本さん:
人に何かを教えることだと思っていて…

柴田:
マジすか!それ早く言ってくださいよー笑
あははは笑
ほんとに?

福本さん:
前々職でパソコンのインストラクターをしていたので、その時に教えることの充実感はあったんですよ、誰かに何かを伝えるっていう意味で。

柴田:
準備して伝えるみたいなね。

福本さん:
これを説明してくれって言われたときにそれをどう向こうにちゃんと伝えるかってのを考えて伝えることはけっこう好きなのかなと思っています。

柴田:
ほー!!

福本さん:
と思っています。新しく何かの制度とかツールを導入しましたってなったときの説明は比較的自分は好きだと思っていて。

柴田:
うーん!

福本さん:
ただだからと言ってみんなの前で話すことが得意かと言われると、そこが得意なわけではないんですけどね。笑

柴田:
教えることとみんなの前で話すことはイコールではないですからねぇ。

福本さん:
はい。

柴田:
それはたしかに。その得意なスキルはプラットフォームソリューション事業部のエンジニア時代の方がよく使っていたってことですか?客先の拠点で?

福本さん:
そうですね。

柴田:
そういうことなんですね。それ、でも総務でも使ってるんじゃないですか?

福本さん:
あ、総務だと入社の時とか、使う場面があるかなとは思っていて。

柴田:
ふーん!満足感があるみたいな感じですか?

福本さん:
あのーそうですね、あの昔はありました。笑
うふふふ。笑

柴田:
前々職のときってことですよね?笑

福本さん:
はい。笑

柴田:
おいかぜではそういう場面はあんまり無いってことですよね。

福本さん:
そうですよね。笑

柴田:
あーそうなんですねぇ。良いこと聞いたな。でも意外でした。

福本さん:
あ。ほんとですか!笑

柴田:
はい。福本さんが教えることが苦手だと思っているとかってわけじゃないんですが、そこなんやぁ!と思っていて。そんな話をしたことないじゃないですか。

福本さん:
そうですね、そうですね。あの自分で思ってるだけなので。笑

柴田:
いや、自分で思ってることけっこう大事!笑
あーなるほどね。そういうことかぁ。

福本さん:
そうですねぇ、うーんどれくらい、総務・労務・経理…うーん…どれが向いてる言われると、どれなんですかね?総務なのかな。

柴田:
そういう意味で言うと、総務は向いている気はしますけどね。

福本さんってけっこうオールラウンダーというか、割とマルチなタイプだと思うんですよね。特化してギュッとスキルがフォーカスしている感じではない。

福本さん:
そう思います。なんかじゃあなんか総務がすごく向いているとも思っていなくって、でも経理が苦手とも思ってないんですよ。

柴田:
そうですね。

福本さん:
不得意なところはあるんですけど、なんかどこも得意なところと不得意なとこが全部あるなぁと思っています。

柴田:
まさにオールラウンダーですよね。

次にバックオフィスに加わってくれる人、福本さんとチームを組む人は総務なのか経理なのか労務なのかに特化してる人が来てくれるといいかもしんないですよね。

福本さん:
あ、はい!そう思います!



「バックオフィスってお金を産まないんですよね」という言葉を起点とした”はたらくデザイン”の事業の核のおはなし

福本さん:
これから10年、どういう感じになるのか、まったく想像がつかないですよね。

柴田:
ボクもねぇわかんないですよねぇ。今のおいかぜ、いろいろうまくいっていることも多いけれど、課題だってたくさんあるわけじゃないですか。

福本さん:
はいはい。

柴田:
例えば案件の進め方とか、上流のエビデンスの作り方とかって、良い意味でも悪い意味でも既に世の中にある汎用化されたやり方をトレースするのかっていうと、うーん、なんかそこには行かないだろうなって思ってて、言い方が間違っているかもしれないんですが、やっぱりこうフワッとした、企画やデザインやウェブからインフラまでやる会社、たぶんすごい世の中的に見ると隙間の会社というか、良い意味で隙間を突いていく会社だと思ってるので、なんか、そういう会社でありたいなと思うんですよね。つまりは色んな良いとこ取りを集めてきて自分たちのやり方にできるような態度とスタンスでありたいというか。それがおいかぜらしさというか。

まあそう考えると今の規模感ってちょうど良い気がしているんですよ、うーん、こんなこと言ってて、ごめんなさいね10年後に人数が倍になってたら。笑

福本さん:
ふふふふふ。笑

柴田:
さすがに倍にはならないと思ってるんですよ!

柴田、福本さん:
あはは。笑

柴田:
”はたらくデザイン事業部”について、福本さんと深くは話したことないと思うんですけど、なんとなく理解しているって感じですか?まあでも全社会議のライブ配信では伝えているか。

福本さん:
そうですね、イメージはわかっています。

柴田:
福本さんが「バックオフィスってお金を産まないんですよね」って話をしてくれたことがあったじゃないですか。

福本さん:
はい。ありましたね。

柴田:
あれはね、たしかにそうだなって思っているところはあるにはあるんですが、バックオフィスって直接的に売上を上げていなくっても、みんなを下支えすることでみんなが売上を上げているわけだから、副次的には売上を上げているとボクは思っているんです。抽象的ではありますがボクは”会社をより良くする”ことに多くのリソースを割くじゃないですか、そのリソースを割いた結果のフィードバックや知見が”はたらくデザイン事業部”の知見とか事業になると思ってて、そうすると福本さんが例えば”総務ってこうあるべきコンサル”みたいなことがもしできたとしたら、”おいかぜでどういう風に会社づくりをしてきたか”みたいなことを講義するとか、それで売上をつくることができたら、バックオフィスが抱えている”直接的に売上を上げれない”っていうフラストレーションそのものを解消できるんじゃないかと思っているんですよね。しかも福本さんの得意なことでもあるわけだし。まだボクの思考実験的な段階ではあるのですが、実現したらとてもおもしろいんじゃないかと思っています。ボクがいまバックオフィスで考えていることは”はたらくデザイン事業部”そのもののことです。もちろんバックオフィスでまだやるべきことはいっぱいあると思ってはいます。物理的に人数が増えて、うまくはいっているけれど、細やかなサポートができてないこととか。

福本さん:
そうですね。

柴田:
もちろん今のおいかぜに課題はあるんですけど、結論から言うと課題は尽きないじゃないですか、ある課題を一つ解決しても、また次の課題が出てくると思うんです。会社のフェーズというかステージが上がっていくと課題が変わるってことと言い換えることができると思っていて、それって過ぎたのフェーズやステージで解決した課題についてはビジネスとして別の会社の役に立つかもしれないっていうのがボクの頭の中にあるんですよね。

福本さん:
それを…


(樋口さんから出産のご報告メールが届く)

福本さん:
あ、ごめんなさい、いま樋口さんからメールがきて!

柴田:
あ、メールね!

福本さん:
きましたね!

柴田:
まさかのこの取材中にね、お、佐野さんメール早い。笑

福本さん:
うふふふ。笑


柴田:
何話してたかな?笑

つまり少しずつでもフェーズやステージを上げていくことができれば、バックオフィスの知見を”はたらくデザイン”の事業にできるってことなんです。

福本さん:
わたしは性格的にすごく変化が、大幅に変わることが得意ではないので、いまの変化の仕方とか今の体制はとても気に入っています。

柴田:
なるほど。

福本さん:
その感じを長く続けられることがいいなぁと私は思っています。

柴田:
それは規模の話ってことですか?

福本さん:
あぁ、それは規模も含めてですね。
だからいきなり100人規模になってほしいとは思っていない。

柴田:
それはわかりますよ。笑

福本さん:
あははは。笑

柴田:
ボクは一気に急成長させるようなカリスマ経営者タイプではないって自分では思ってるので、今は1つのクラスくらいをまとめるのが限界かなぁと思っていたりはするんですよね。

福本さん:
柴田さんの中では最大は何人ですか?

柴田:
自分の能力の過信という意味ではなくって、ある程度までであれば規模を大きくすることはできると思うんですよ。いまのおいかぜの仕事の仕方って労働集約型のなので、人を増やせば仕事が増えるみたいな、仕事が来る前提ですけどね、やったらできると思うんですけど、まあなんかそこがボクがやりたいことかって言われるとそうじゃないかもしれないなぁと思っていて、それよりも少しずつ大きくするとか、今の規模で売上も心も豊かにしたいとか、もっと楽しい方に行きたいとか、そういう感じかもしれないですね。うん。

福本さん:
そうですね。いいですね。

柴田:
そこは体制次第だとは思うんですよね、例えばその今の体制で言うと各事業部の役員の2人はマネージャーというよりも特別優秀なプレイヤーって感じなので、たぶん急激に大きくするって感じではないと思うんですよね、まあだからそこは、しばらくこの感じでやっていくんだろうなぁってのは思っています。

福本さん:
みんなどう思ってるんだろうなぁ。

柴田:
ね、そういうのは気になりますよね。気になるからこそボクはこうやって順番に取材して聞いていっているんですよね。笑

福本さん:
なるほどー。

柴田:
福本さんはどうなっていきたいとかあるんですか?

福本さん:
おいかぜがですか?

柴田:
おいかぜとか関係なく、あのー、まあ言ったら将来とかキャリアとかって意味です。

福本さん:
うーん。

柴田:
いやねそれって答えとして「無い!」も正解だと思うんですよ。
「こういう風に思ってます!」ってのが正しいみたいな話じゃないんで。

福本さん:
そうですね。
がっつりキャリアウーマンで終わるタイプかな?ってのは思ってます。

柴田:
なるほど。そういう意味で言うと、まあまあ、やっぱり日々をどう過ごしていくかというところの延長に仕事があるみたいな感じですよね。

福本さん:
うーん、だからといって単調にただっていうのは違うかもしれません。

柴田:
うんうん。仕事にやりがいは感じていたいというか。

福本さん:
もちろんですね。そこはあってのです。

柴田:
そういう意味では、福本さんの人生がおいかぜの仕事を継続できるような人生になるとボクも嬉しいし、ボクがさっき話したバランスでの成長だと福本さんも楽しいかもしれないって感じですかね。

福本さん:
そうですね。

柴田:
一応今回の企画でみんなにこれだけは聞こうっていうことがあって、福本さんは”だれかのおいかぜになる”っていう言葉はどう思っていますか?

ボクはすごい良い言葉だなって思ってるんです。

福本さん:
良い言葉だと思います。
バックオフィスが”だれかのおいかぜになる”って言ったとき、おいかぜで働いてるみなさんのおいかぜになるってことなんですよね、きっと。そうですね、なれたらいいなと思っています。

わたしは完璧にサポートタイプだと思っていて、自分が率先して前に出たいってことはまったく思ったことはないですし、前に出ていく方がいて、その方のちょっと落としちゃったとか溢れてるかなってところを見つけて、補っていくことが向いていると思っています。

(前編はこちら)

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