“めんどくさい”という厄介な感情に向き合うためのスキルのはなし
“めんどくさい”という感情は非常に厄介です。
子育てをしていると、子どもたちの”めんどくさい“からやりたくないよぉ事案に度々遭遇します。「めんどくさいとか言い訳はいいからやりなさい!」って言うのは簡単なんだけど、自分に置き換えて考えてみたとき、自分の子どものころってどうだっただろうとか、大人になってから”めんどくさい“と思ってやってないことはないだろうか?って考えると、往々にしてそういうことがあります。暮らすことって、はたらくことって、生きていくって”めんどくさい“ことがたくさんあります。じゃあ”めんどくさい“ことはやらずにいられるかというと、そういうわけにはいかなくって、なんとかこなしていかないとダメなんですよねぇ。
思春期の頃、反抗期がまったくなかったボクにとって「めんどくせぇなぁ」って悪態をつく周りの友人たちに”ちょっとかっこいいな”なんて思ったりしたこともありますが、ボクはいつからかこの”めんどくさい“という感情をどうにかできないかと思うようになっていました。
”めんどくさい“はいろんなとき、いろんな場面で顔を出してきます。朝起きて寝床で、少し難易度の高い仕事に向き合ったとき、打ち合わせ三昧で帰って家事をするとき、ソファでうだうだしてるけどシャワーは浴びなきゃってとき。油断するとすぐに顔を出してきます。
”めんどくさい“に支配されてしまったとき、それは自分が自分に敗北したときであり、しばらくしてからぜったいに後悔することになるわけですが。
でも感情を消す、無かったことにするなんてことは不可能です。そんな自然の摂理に反することはするべきではないし、もしできる人がいたら教えて欲しい。だからボクはこの”めんどくさい“という感情に対して、テクニックでカバーしていくしかないなって思っています。つまりスキルです。
ボクはよくマメだとかめんどくさがらずにやるタイプだと見られますが、毎日何かしらに”めんどくさい“って生きています。でも自己嫌悪に陥ったり後悔はしたくないから”めんどくさい“を、“めんどくさがらないスキル“に変換していこうと考えています。
スキルと言いながらとても抽象的で、ボクはいまこの文章を書いているとき、ブラウザが落ちて、一部の文章がすっ飛んでしまって、あぁめんどくさいと思いながら書いているくらいなので、まだまだ未熟で道半ばです。ボクがこのスキルを本当に身につけたとき、ボクの持つ最大限のパフォーマンスが発揮できるようになるんだろうなと、そう信じています。
1、”めんどくさい”の出鼻を挫く
”めんどくさい“は粘着的です。だから”めんど.…”くらいで考えることをやめる、これが大事です。「そんなことができたら世話ないよ!」って声が聞こえてきそうですが、これは訓練するしかありません。”めんどくさい“が完全に顔を出す前に、ループし始める前に、遍在する前になんとかしなければなりません。
具体的には精神性を身体性で打ち消す、つまり”めんどくさい“が出てきたときにはとにかく動くことをお勧めします。日常生活では割と簡単です。家の中をただ歩いてもいいし、雑でもいいから家事をするとか、そうやって身体を動かしているうちに”めんどくさい“は消えているはず。
仕事で”めんどくさい“が出てきたら、少し難易度の低いタスクを先にやるとか、デスクの掃除や整理整頓をしてもいいかもしれません。思いついたままに文字をタイピングするとか、気ままにノートに図や絵を描くというのも良い方法だと思います。あと本を音読するってのもボクは好きです。家族がいると頭がおかし苦なったと思われそうですが、声に出すことで読書により身体性を伴えます。
キーワードは”精神性を身体性で打ち消す”これに尽きます。
2、未来から前借りされている明日の自分を想像する
もし”めんど…”で考えるのを止められなくて、”めんどくさい“が完全に顔を出していまったとき、そんなときはこの言葉です。
“未来からの前借りを止めよう”
地球環境のことではありませんよ。30分先の、1時間先の、明日の自分からの前借りをやめる。みんな地球規模で考える前に、もっと手元、足元のことを考えませんか?
先ほど書いた通り。”めんどくさい“は粘着的です。一度顔を出すとなかなか引っ込みません。そんなときはこの言葉を呪詛のように唱えてみてください。
“未来からの前借りを止めよう”
いつかは果てる命、限りある自分の資源・リソースの有効活用です。地球規模では“未来からの前借りを止めよう”って言える人たちが、自分規模でそれが考えられないなんてナンセンスだと思いませんか?それくらい強い気持ちを持って“前借りされた資源やリソースの足りない明日の自分“を想像しないと一度顔を出した”めんどくさい“を引っ込めることは絶対にできません。
この仕事を明日に回したら、明日やろうと思っていたことができないってなって、明日の自分が困るという、とてもシンプルでわかりやすいことなのですが、わかっていても明日に回しちゃう。そういうものですよ!ってなるんじゃなくて“未来からの前借りを止めよう”って思って行動に移せたら、明日の自分は幸せなんじゃないでしょうか。
3、良い意味で自分の能力を過小評価すること
常にきっちりかっちり生きていくことが正義だとは思わないけれど、”めんどくさい“を盾にすることは人生何も得をしないわけで、”めんどくさがらないスキル”があればいろいろうまくいきそうな気がしませんか?
ボクがこんなことを言い出すのはボクが周りの人たちよりも能力が低いという前提があるから。このnoteの他の記事でも書いたように、能力の低いボクがどうやってパフォーマンスを最大化するかというロジックなわけです。他の人が”めんどくさい“って思ってることを、ボクに”めんどくさがらないスキル”が備わっていれば、それはボクの優位性になるわけで。
ときには”めんどくさい”って思って、身体や心を休めることは大切だけれど、もし”めんどくさい”という感情に悩まされたときには、”精神性を身体性で打ち消す”、“未来からの前借りを止めよう”の2つのキーワードを思い出してみてください。
それでもダメだったらビールでも呑みに行くのがいいかもしれません(笑)
ぜひボクも一緒に呑みに行ってその”めんどくさい”ことの話を聞かせてください。