マーケティングに関する都市伝説①アクセス数が増えると検索順位が上がる!?
◆「アクセス数が増えるとサーチエンジンの検索順位が上がる」のは本当!?
マーケティング界隈で、まことしやかに言われているのが「アクセス数が増えるとサーチエンジンの検索順位が上がる」。
「検索順位を上げたい」「そのためにはアクセスを増やすのが有効?」と、
Webサイトを立ち上げた、新しい商品やサービスをPRしたいタイミングなどでは特に気になる噂の一つです。
ですが、この噂は事実ではありません。
「アクセス数が増えても(直接的に)検索順位は上がらない」というのが本当のところです。
この『直接的に』という点を含め、なぜ検索順位が上がらないのか、などを解説します。
◆前提として理解しておきたいこと~アクセス数とSEO対策~
そもそも「アクセス数」とは何なのか、検索順位を上げるための「SEO対策」とは何なのかを前提として理解しておく必要があります。
アクセス数
一言で「アクセス数」といっても、指標となるデータは複数存在します。
大まかに、Webページを閲覧した「人の数」で見るのか、閲覧された「ページの数」で見るのかでも変わってきます。
Webページを閲覧した「人の数」
・ユーザー数(=UU:ユニークユーザー):Webサイトにアクセスしたユーザーの数
閲覧された「ページの数」
・PV(ページビュー):Webサイトへの訪問者が閲覧したページの数
・セッション数:Webサイトに訪問された回数
SEO対策
SEOとは、Search Engine Optimization の略で「検索エンジン最適化」という意味です。
Googleなどのサーチエンジンの検索結果で、自社のWebサイト・ページが上位に表示されやすくする施策を『SEO対策』と呼びます。
SEO対策の基本的なステップ
・Webサイトの最適化
まずは、Webサイト全体のテーマやWebサイトの構造、サイトのドメイン名などを決めることが大切です。
・キーワードの選定
どんなキーワードで検索する人をWebサイトへ誘導したいのかを決めることが重要です。
キーワードによって検索ボリュームは異なります。
大きく分けて、検索ボリュームの大きい(=競合コンテンツが多い)『ビッグキーワード』と、検索ボリュームの小さい(=複数キーワードを組み合わせるフレーズなど)『スモールキーワード』のどちらなのか見極めることが必要です。
・コンテンツを最適化
どういったキーワードで検索Hitさせたいのかなどを見定めたうえで、ワードプレス or HTMLといったページ構成をどうするか、ページタイトルやメタディスクリプション、設定するタグをどういった内容にするかを決定。
そして、どんなコンテンツを制作するかという点は、検索ユーザーファーストなものにすることが結果として検索エンジンにも評価されることにもなるので重要です。
・コンテンツの拡散・広めるアクション
公開するだけではアクセスも上位表示もされにくいので、コンテンツを広めるためのアクションや、外部のサイトやページに自社サイトのリンクを貼ってもらう『被リンク』を増やすことが必要になります。
SEO対策のメリット
・検索流入数が増える
まず挙げられるメリットは、検索流入数が増えるという点です。
SEO対策をして、Webサイト・ページ、コンテンツを継続運用していくことで、検索エンジン側のGoogleなどから評価されて、想定しているキーワードの検索順位が上がる・検索結果でのコンテンツの露出が増えて検索流入数も増えるといった効果が見込めます。
検索流入数が増えれば集客しやすくなるので、見込み客(リード)の獲得やコンバージョン(資料請求や問い合わせなどの成果)、売り上げアップにつながります。
・『知名度』『認知度』のアップ
SEO対策によって、検索結果に(上位)表示されやすくなるので、検索ユーザーの目に触れる機会や、サイト・ページへの流入数が増加する可能性が高まります。
さらに、会社名や商品・サービス名で検索される『指名検索』も増える傾向がありますので、多くの人に知られるようになる=『知名度』のアップ、プラスして良さを認識してもらえる=『認知度』のアップ(※)という効果が見込めます。
※『知名度』と『認知度』については、こちらの記事をご覧ください。
・コンテンツが『資産』になる
Googleなどの検索エンジンから評価されるコンテンツを継続的に増やしていくことで、それらのコンテンツが『資産』として価値を持つようになるのもメリットの一つとなります。
◆なぜアクセスが増えても検索順位が上がらないのか?
「アクセス数を増やしてサーチエンジンでの検索順位を上げる」ことは『トラフィックSEO』と呼ばれています。
多くのアクセスを集めることでWebサイトの評価を上げて、検索順位を高める方法として知られていますが、この『トラフィックSEO』は、検索順位アップのアルゴニズムにはなっていないようです。
場合によっては検索エンジン側からペナルティを受けて、検索順位を下げてしまうというマイナスの効果が出てしまいます。
理由としては、アクセス数は意図的に増やすことができるため、人為的に上位表示できることになってしまうからです。
今では、ツールや有償のサービスを使えば、IPアドレスを分散させて自動でアクセスを増やすことは比較的簡単にできてしまいます。
つまり、アクセス数は人為的に増やすことができる指標なので、アクセス数が増える=検索順位を上げるという形にしてしまうと、「検索ユーザーに最適な検索結果を表示する」という、ユーザーファーストな検索サービスを第一に考えているサーチエンジンにとっても最適ではないからです。
◆とはいえ、アクセス数の増加は『間接的に』検索上位表示の効果が見込めます
Webコンテンツへのアクセス数が増えたからといって、検索結果で上位表示されやすくなるということはありませんが、アクセスの増加は上位表示に『間接的に』影響があると言えます。
外部のサイトやページに自社サイトのリンクを貼ってもらう『被リンク』を獲得する、というのがSEO対策の一つとして挙げられます。
アクセス数が増えるということは、検索ユーザーの目に触れる機会が増えるということです。
そして、目に触れるコンテンツが検索ユーザーにとって有益なものであれば、被リンクも増える可能性が高まります。
結果として、被リンクが増えれば検索エンジン側の評価が高まりますので、コンテンツが上位表示される可能性が高まるというわけです。
ですので、(人為的ではない)アクセス数の増加は、間接的にですが上位表示に好影響を与える可能性があります。そのためには、検索ユーザーにとって有益なコンテンツを制作し公開することが必要不可欠になります。
◆では、どうすれば検索順位を上げることができるのか?
検索順位を上げるための方法としては、上述のSEO対策とともに、サーチエンジンの仕組みと評価基準を理解することが大切です。
検索エンジンの仕組み
日本で有名な検索エンジンは、GoogleとYahoo!ですが、2011年からYahoo!は、Googleの検索テクノロジーを採用しています。
(とはいえ、検索結果がGoogleもYahoo!もすべて同じ、ということではありません)
Webコンテンツの検索順位を決定する仕組みとしては、下記の通りです。
クローリング
:Web上の公開情報を集めること。クローラーというロボットがWeb上を巡回しています。
インデックス
:Web上をクローラーが巡回し、検索エンジンにWebサイト・ページを登録=インデックスしています。インデックスされると、検索結果に表示されるというわけです。
ランキング
:クローラーは巡回して集めたWebサイト・ページ情報をランク付けしています。サイトやコンテンツの品質、検索キーワードに合致しているかなどをもとに、検索順位を決定しています。
Googleの評価基準
Googleでは、多くの基準をもとにコンテンツを評価しています。
代表的な基準は、下記の通りです。
ユーザーフレンドリーなコンテンツかどうか
Googleは「ユーザー第一主義」を理念として掲げています。
検索ユーザーが満足するコンテンツを提供しなければ、信頼を得られずGoogleから離れてしまうからです。
そのため、検索ユーザーの利便性を第一に考えたコンテンツを上位に表示するようにしています。
品質の高いコンテンツかどうか
「ユーザー第一主義」であるため、品質の低いコンテンツを拒絶しています。
そのため、『ビッグキーワード』ばかりを機械的に羅列したページや、検索ユーザーにとって悪質なコンテンツは検索結果の圏外にしています。
◆検索順位を上げるためには・・・
この続きは、こちらのページをご覧ください!
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