「仕掛学」から学ぶ攻略法
例えば、ダイエット決意した次の日、
決意した手前、次の日に「もうやめた」と投げ出す事は避けたい。
せめて、1週間・・・そのくらい我慢して、何かしらもっともらしい理由を添えて断念したい。
けれども、お腹は空いてくる。
家族がおいしそうに食べている、自分の目の前にある豆腐とは違う、
高カロリーなおかず。
TVでは、グルメ番組から流れてくる美味しそうな料理の数々。
「無理だ・・・」
という経験、ありますよね?
周りには
「早寝早起きが大切だよ」
「18時以降は食べたらダメ」
「炭水化物は極力避けて」
「ジムに行けば?」
等など正論をぶつけられるわけです。
分かってる。
周りにとやかく言われなくても
大体の事は本人も理解できているんです。
でも、周りから発せられる「~した方が良い」という正論はなかなか通らない。
結局のところ、当事者が危機感を持たないと周りからいくら正論をぶつけても同じなんですね。
ならば、周りは何もできないからほっとくのか?
そんな、救いのない事嫌ですよね。
「させる」のではなく「ついしたくなる」
間接的に伝えて、結果的に問題を解決するように仕掛ける。
これが「仕掛学」によるアプローチである。
北風と太陽
この仕掛学の考え方は、「北風と太陽」の物語にも出てきます。
北風は、旅人の上着を力ずくで吹き飛ばそうと、
「ふ~!!!」と風を吹くが、旅人には抵抗され上手くいきません。
対して太陽は、
力押しはせずに、ひたすら旅人に対して照り付ける事で、自ら上着を脱ぐように仕向けます。
この間接的に作用させて、「ついそうしたくなる」というアプローチが
仕掛学である。
仕掛けの定義
○公平性:誰も不利益を被らない
○誘引性:行動が誘われる
○目的の二重性:仕掛ける側と仕掛けられる側の目的が異なる
例えば、
「男子用トイレの的」
仕掛ける側の目的は、
「トイレを綺麗に使って欲しい」
仕掛けられる側の目的は、
「的を狙いたい」
「漫画の背表紙の一枚絵」
仕掛ける側の目的は、
「きれいに並べて欲しい、購買意欲を高めて欲しい」
仕掛けられる側の目的は、
「一枚絵を完成させなきゃ気持ち悪い」
これらは、しっかりと仕掛けの定義である
○公平性
○誘引性
○目的の二重性
をクリアしているのがわかる。
おわりに
このように仕掛学を学ぶことにより、
今まで変える事が出来なかった、「他人の行動」までも変える事が可能になる。しかも、その方法は、自分がコントロールしているにも関わらず、相手にはあたかも「自分でそうしている」と思わせられる。
力ずくではなくスマートだとは思いませんか?
この考え方を頭に入れて生活してみると、
普段は、自然に行っている行動も
周りの環境に「そうさせられている」事により計画的にその行動を引き起こされているかもしれません。
ちょっぴりホラーですね笑
仕掛探しも面白そうです。
ざっくりと「仕掛学」の中身を紹介しましたが、
この本にはほかにも、色んな仕掛けの事例だったり、
仕掛けの作り方だったりとより深く仕掛けについて学ぶことが出来ます。
僕自身、本当に面白いと思った本の一つです。オススメ。
ではまた。
仕掛学―人を動かすアイデアのつくり方 松村 真宏
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