【お金本】メイキング・お金本#4
こんにちは!文豪アンソロジー『お金本』の担当編集の梅原と申します。
メイキング・お金本も、今回含めて残すところ2回となりました!
『お金本』も書店さんに並び始めております。
ぜひ実物をお手に取っていただけたら嬉しいです。
ここだけの話、本来は発売前にこのコラムは完結している予定だったのですが、私がことごとく〆切を落として今に至ります。
やはり「〆切」は私たちにとって逃れられない怪物なのでしょうか。
…… って、違う!これは『〆切本』ではなく『お金本』のコラムですよ!
という、独りノリツッコミから始まりました第4回。
今回はカバー・表紙まわりのキャッチコピー検討会の模様をお届けします。
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装丁は書籍の顔。
『お金本』の装丁は、『〆切本』に引き続き、デザイナーの鈴木千佳子さんです。
写真で見ても伝わってきますが、実物はそれをはるかに超える素晴らしさ!黄色がかわいい!
本棚に置くだけでご利益がありそうです。(いや、あるに違いない。)
表紙、帯、見返しは金なのですが、少しマットな渋い感じの金です。
ポップなのに格調があり、本書の内容にぴったりの装丁です。
そして、カバー・表紙まわりのもう一つのこだわりは、言わずもがな、
散りばめられた文豪たちのお金語録とキャッチコピーです。
表紙・見返しはパワーワードの嵐。
「水を飲め、飲め水を-」(種田山頭火)
「金さえあれば、僕等喜んで行く、安心してくれ。」(小林多喜二)
帯の下もお忘れなく。こんなところにも語録が。
誰の言葉か、本文から探すのも一興かもしれません。
このなかでも、重要なのはやはりカバー・帯の表面。
帯のキャッチコピーは、兎にも角にもインパクト重視しました。
完成版にいたるまで、打ち捨てられたボツ案、山の如し。
いま見返すと、ボツ案もみな愛おしい……
せっかくなのでボツ案、一挙公開します。
→初期案は割と真面目です。
→国木田独歩のパワーワード強しですね。「お金トートバッグ」も好評発売中です。
→ことわざ案。さすがことわざですね、身につまされます。
→ダイレクトすぎる。
→どこかの特集のタイトルでみたような…
→基本儲からない話ばかりなのでボツに。
→ほんとうに、社運賭けてます!よろしくお願いします!
→パロディか!
→パロディか! (最終的に、第7章のタイトルに採用されました。)
→パロディか! (これもちょっと修正を加え、帯の背になりました。)
そしてご存知のとおり、完成版はこちら。
残高不足。
「悲しすぎる四字熟語ランキング」において、必ずや上位に君臨すること間違いありません。
ATMの前で佇む太宰治が目に浮かびます。(ツッコミはご割愛ください。)
そんなこんなで、左右社一同が頭をひねって完成したキャッチコピー。
すべては読者のみなさまに少しでも笑っていただくため。
お手に取ってクスリとしていただけたら、こんなに嬉しいことはありません!!
次回はいよいよ、メイキング・お金本もフィナーレです。
最後までどうぞよろしくお願いいたします!