[re:view] THE BOYZ -B.O.Y. (Bet On You)-
この2週間くらいでまた季節は変わるようにカムバの色も変わってきている感じがしていて、ここ数日でカムバしたグループが遅らせの夏を連れてきている。残暑ではないけど徐々に”深い夏”を歌い始めたイメージ。ところで今回のドボのカムバは大正解じゃないですか?
タイトル曲の「THRILL RIDE」を書こうとしたけど、あんまりみんながレビューしなさそうな、今回の曲の中で1番お気に入りの「B.O.Y.」を選択してみた。
(Line Distributionの動画ですみません。)
起承転結を決めるには相応しすぎる楽曲
カムバしてすぐはアルバムの順序どおりに聴いて、『どういう気持ちでこの構成にしたんだろう』と考えるのが好きなんだけど、今回の6TH MINI ALBUMでも同じように考えて聴いてみた。
タイトル「THRILL RIDE」のおしゃれな夏を感じながら気持ちを上げて、「Out Of Control」でヒートアップさせる。更に次の「Dancing Till We Drop」でブレイクダウンして、「Nightmares」(キングダム曲)で転調させて、「Merry Bad Ending」で切ない心を歌い落とす。
そして最後の”結”にあたるこの曲で、THE BOYZの夏を締めて、余韻を残す。一つの映画を耳で聴いているような感覚になるくらいはっきりしている構成で、このアルバムを聴くなら順番通りにはじめから最後まで聴くことをおすすめしたいと思った。
リリックとリンクするシチュエーションを描いた心情
あなたと一緒にいる夢のようなこの瞬間、僕のすべてを賭けることができる
このメッセージを伝え、誓うような曲だけど、私が初めて歌詞をみたときは「ここまでアルバムを聴いてきたあなたに感想を聴きたくて、僕はこんな風に感じているけどどう?」と優しく問いかけられているような気持ちになった。
一段と暑かったあの夜
星の光さえも眠れなかったあの日の夜
その下で夢を見た君と僕
ぎこちなかったリズムが一つ二つと合わさっていく
冒頭から情景描写が素晴らしくて、夏の夜に聴いたこのアルバムを”夢”と捉え、聴いていくにつれて段々と彼らに惹き込まれて溶け込んでいく、その様子を上記のように表現している。しかも最後の曲の冒頭で。最後まで抜かりない。
私はTHE Bではないからこそ、この『ぎこちなかったリズムが〜〜』が響きました。こんなに聴いているこっち側にリンクした歌詞なんてある!?と鳥肌が止まらない。
Starry night 여름 끝에 영원할 이 꿈
星が輝く夜 夏の終わりに永遠のこの夢
そしてこの終盤のこの歌詞によって”夏の終わりの永遠”が約束されてしまい、余韻が残り続けるのです。なんて素晴らしい締めなのだろうか、、
メロディの代わりに重なり合う歌声
冒頭からサビまで、1つずつメロディが増えていって広がっていくのに、サビになるとメロディ・音が少なくなって、代わりに彼らのハモリが奏でられる。最近、ほとんどの楽曲がサビまでに高めて一回落としてからサビを歌う、という流れな気がする。でも実際これが1番メッセージが伝わるのよね。
ハモリの歌声があまりにも優しくて温かくて丸くて、心が浄化される。なんとなく彼らって尖っててクラブっぽいアップテンポな曲が多いイメージだったから、各々の歌声までに注目できていなかったんだけど、こんなに角のない柔らかいのか?!と驚いてしまった。甘いね。最高。
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最初にあれだけ、順番に沿って聴いてほしいとか言ってたけど、この曲だけ何十回も聴いてるくらい落ち着くローテンポで、『終わらない終わりの曲』を楽しんでいる。
あまりにも皆さんビジュアルが良くて美しいので彼らに落ちる未来は見えてしまった。夏のうちのたくさん聴いておきたい大優勝カムバですね。