障害のある人のキャリアの話を聞いて、助けられてるのは私だった
GATHERING開局しました
9月1日を持ちまして、障害学生キャリア応援プロジェクトGATHERINGのYouTubeチャンネルを開局することができました!
約1ヶ月ほどのクラウドファンディングを経て、すぐに8月にプレオープンさせ、はじめての撮影、編集、全体ロジ設計などに奔走して、あっという間に9月になっていました。
9月には早速クラウドファンディング応援をしてくださった方々向けのオンライン開局パーティーを開催しました(9月12日の13時にも開催します)。
今までやったことがないことがたくさん続いて、少しヘトヘトになってしまった自分がいますが、ようやく企画運営のリズムをみんなで合わせはじめていて、これからますます楽しみになってきました。
GATHERINGのコンテンツの意図
GATHERINGは決して、NPOのYouTuber企画ではありません。あくまで動画はコンテンツで、この動画コンテンツを起点に、これから社会に出る障害当事者の方、また、キャリアチェンジをしたい当事者の方の背中を押せる仕組みをつくることを目指して、GATHERINGは始動し始めました。
キャリアについては高校生向けのコンテンツも、先々展開できたらいいなぁと考えています。
現在アップされている動画は3種類。
①GATHERING就活塾
これから就活をする障害のある方や生きづらさを抱えた方々に、就職に直結する情報やTipsをお届けしています。現在このコンテンツが一番多いですし、今後も増えていく予定です。
意外と障害者雇用の制度の話とかって、当事者の方も就活を始めるときにはじめて知ったりするので、そういう先に知っておいてほしいことを、できるだけ短い動画にしてお届けしています
②GATHERINGキャリアライブ
様々な障害当事者である社会人の先輩のキャリアの変遷を、根掘り葉掘り聞かせていただく番組です。ゲストを毎回お招きし、障害をどう受容し、どうその状況をとらえて向き合って生きてきたのか、どうやって仕事を選んできたのか、どんな工夫をしているのか…などなどについて聞かせていただいています。
いつも1時間で終わらせるぞ…と思って収録し始めるのですが、ゲストの方々もたくさん語ってくださるので、これまで3名収録済みですが2時間かかってます。笑(みなさますみません)
たくさん話してくださる以外にも、機材のトラブルが初期にはたくさんあったので、そこもまだまだ整備不足な私達。少人数体制でセッティングと収録、演者になるのでバタバタしています。
が、その分コンテンツはすごく面白いです!
今は林田絵美さんの3部作のうちの前編のみ公開していますが、今月、中編、後編も公開予定です。私自身もすごく参考になる話だったので、楽しみにしていてください!
③Producer Talk
これはおまけコンテンツですが、2団体それぞれの代表がプロデューサーとなって取り組んでいるので、お互いが最近何を考えているのかや、GATHERINGの中で気づいたことなどを共有する、トーク番組です。
これはラジオみたいに聞いてもらえたらいいなと思っています。
キャリアについて悩んでいたのは自分だった
Collableが障害者とキャリアの領域に取り組む上で、これまで、そして今も取り組むインクルーシブデザインととても関係がある、というのは上↑の動画でもお話しました。
これは、Collableの代表として、社会状況や課題を見つめて、次にやらねばいけない取り組みはここだ、と決めて動き始めました。
実は、私自身キャリアに関しては、ずっと悩んでいた身でした。そしてなんなら今でもずっと悩んでいます。
社会のことをよく知らないまま、いろんなタイミングが重なって、大学院が修了してからすぐにNPO法人を立ち上げました。
最初ははっきりいって、一生懸命やっていればなんとかなると思っていた自分がいたような気がします。しかし、実践研究をやっていたころに私についていた「東大の大学院生」がいかにただのインセンティブだったのか、自分の実力とは別物かを突きつけられた新米NPO起業家生活が始まりました。
Collableとして届けたいことが、全然届けられず、周辺のしごとをずっとしては、うまく仕事ができず、生きていくのに精一杯な日々。
仕事をしていく中で、組織に所属して仕事をした経験がほとんどないこともあって、たくさんの知らないことに遭遇し、そのたびに苦しい思いになりました。
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大学生の時も、大学院生のときも、所属するコミュニティがあって、そこには「センパイ」がいて、辛いときに話を聞いてくれては、彼らのありのままに触れて、将来を描いたり、自分の生き方を考えたりして、そしてその背中を参考に学んできました。そんな私にとって、一気にそういう身近な「センパイ」を失って、まるで一人で誰もいない湖で溺れかけているような日々をすごしていたなと思います。
そんな中、障害当事者の方から、友人や親しい関係でることを前提にキャリアの相談を受けることが増えました。仕事柄接点が多いので、彼らがいかにキャリアを描きにくい環境にいるのかを知ったときに、私と同じかもしれないと思いました。
彼らにも「センパイ」の話を届けられたら、少しは社会を明るくとらえてくれるかもしれない。
だからこそ、GATHERINGの中でゲストをお招きする「キャリアライブ」は絶対的に大切なコンテンツとなりました。
「大義名分としての雇用、期待されない現場」
実際に、収録を通じて、ゲストのみなさんが、時には悔しい思いをしながらも、彼らがどんな工夫をしながら人生を歩んできたのか、話を聞けば聞くほど、私自身が元気をいただくような日々でした。
一方で、中には実名で登壇することをお断りする方も、決して少なくはありません。
みなさん、基本的に力になりたいと思ってくださいますが、会社の所属がある以上、登壇が難しかったり、匿名でも話の内容で身バレのリスクを恐れたり、と障害者雇用ならではの都合がいろいろと明らかになってきました。
会社でも障害当事者の方が、もしあまり仕事についていい印象を持っていなかったら、「障害者雇用にがんばっています!」と声高らかに言っても、内情が…という会社もあるかと思います。
実際にキャリアチェンジや昇進が難しい環境も多くあったり、障害者雇用に対する現場のイメージを良くしていくことも難しい。そんな中障害者雇用の法定雇用率(一般企業の中で障害者をどれくらい雇うべきかを示す、国が示す割合)は上がっていく一方。
まだまだ「障害のある人が働く環境」には課題があるし、一方で本人たちがキャリアを変えていく、広げていくということが考えにくい現状があることをしりました。
私自身と重ねて同じだとは思わないけれど、自分自身の未来を描きにくい状況は、すごく似ていて、だからこそ、キャリアライブでゲストのお話を聞くときに、私自身が励まされています。
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GATHERINGは、自身が障害当事者でなくとも、なにか自分を助けてくれるエッセンスがあると、私は思っています。
まだまだ、小さなチームで大きいことを描こうとしすぎてバタバタしていますが、じわりじわりと広げていこうと企んでいますので、ぜひチャンネル登録をして応援していただけたら嬉しいです!