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障害学生さんの採用活動を終えて考えたこと

こんばんは、さゆちゃむです。障害のある学生や若手社会人のキャリアを応援する事業に取り組んでいます。

前回、その事業GATHERINGに関して、学生さんの有償インターンスタッフの採用活動についてまとめました。

今は学生さんの採用活動が終わったので、どんな感じ?みたいな話を書きたいなと思います。月曜日連載なのに火曜日に書く、そして気づけば次の日…というズボラスタイル、どうか受け入れてください!(ごめんなさい)

採用活動の反省点

今回いくつか工夫して取り組もうとはしたけれど、やっぱり反省点がないわけじゃないですし、これは今後アップデートしないといけないなあと思いました。ちょっと羅列的に書きたいと思います。

1.学生さんはいる!
これはまじで見誤った。

5人くらいエントリーしてくれれば満足くらいに思っていたのに、想像を遥かに超えてエントリーしてきてもらってしまった。(同じ界隈の人に具体的なこと話したら驚くと思う)

エントリーのハードルを下げたい一心で、個人のことが最低限わかるくらいのエントリーフォームにした結果、障害種別や大学などはわかっても、エントリーフォームだけでは相手の「ひととなり」が全然わからなかった。まるで履歴書の「履歴」がない書でした。エントリーフォームとは一体…

数人しかエントリーしてくれないだろうから、面談でひととなりがわかればいいなくらいに思っていたことが裏目に。面談スケジュール組むだけで大忙しとなった。

想定外の人数のエントリーがあったおかげで、面談のスケジュールが崩壊しかけていたのも反省点。今回いくつかの大学の協力もあったおかげでリーチができたので、もう少し採用スケジュールは見直すべきかなと思っています。

2.視覚障害の学生さんとの接点のつくりかた
これはわたしたちにも課題があるかもしれないし、そうじゃないかもしれないのですが、1人も視覚障害の学生さんと接点が持てませんでした…Collableは視覚障害のある人との接点が今まで一番多かったはずなんだけど…あれ?

広報協力してくださった大学によると、学内に視覚障害の学生さんが少ないという話も聞きましたし、一方で大学によっては視覚障害の学生さんが多いところもあるので、視覚障害の学生さんはわりと大学が偏っているのかなあとか考えました。どうなんだろう。だとしたらもっと大学への案内を広げなければと思います。

また、これは今の今まで実は少し謎なのですが、今回使ったグーグルフォームは、視覚障害の人(特に全盲の人)にはどうなんだろう。やっぱり音声読み上げで入力、となるのは大変なんでしょうか。メールでのエントリーもOKだよ、とちゃんと明記すればよかったかなあ、とか思い悩みました。普通の新卒採用系のサイトとかどうしてんだろ。ここは次回絶対改善ですね。

加えて大学の状況もどんどんリサーチしたいと思います。

3.情報保障の最適解はどこ
特に聴覚障害のある学生さんとのZoomでの面談では、UDトークで反映された文字をZoomに反映というかたちで情報保障をしましたが、もっと最適解って他にあったのかな?とか考えています。

UDトークで文字を認識→認識された文字がZoomに反映

というプロセスが意外と行程多めなので、結果的にスムーズな会話のために補えているかといったら微妙だなあと思いました。
とはいえ丁寧に文字起こししてくれる人を、そのために入れるのもリソース不足なのでUDトーク1つあれば最低限補えるのは助かるし…

どなたか良い方法知りませんか。

採用活動を終えて感じたこと

採用活動自体は、学生さんがどのようなことに悩んでいるのかがわかってすごく勉強になりました。全体数で言えば決して多い人数ではないけど、障害学生とキャリアという文脈における課題があらゆる面からわかって、そういう意味で全員と話せてよかったなと思います。

本来は3人の採用にしようと思ったところを、人数を増やして採用の決断をしました。同時に、この人にも入ってもらいたいけどなあという人もいて、もう少しGATHERINGがお金持ちだったら採用したいのに…と思った場面もありました。

また、前にも書いたけど、立派なビジョンがなくてもいいなと思っています。自分なりになぜGATHERINGで働きたいか、活動したいのか、が伝われば十分です。ここはみんな話してくれたことが違っていて、聞いてて楽しかった。

障害者雇用のリアルを変えていきたいという壮大なところから、自身の社会経験をなかなか積めないので積みたい、アルバイトでの失敗談、など、本当にひとそれぞれでした。

同時に、不採用理由は全然障害種別関係ないです。一切。

逆に、最低限、初めて出会うコミュニケーションマナーは考えてから面談に臨んでもらえるといいなと思います。あとは、言わんでいいこととか言われると、複雑な気持ちになります(おおよそ伝え方の問題でもある)。ここ、障害に関係ないです。

実際に動き始めてみて

GATHERINGは障害のある学生さんがメインターゲットの事業なので、メンバーに障害のある学生さんがいるのは当然で、そういう人が働きやすい環境にするためにどうするかを考えるのは「当たり前」ではあります。

ただ、純粋に学生のみなさんと話をしていて「この人と一緒に活動したいな」とか「成長や変化を見てみたいな」と思える人ばかりが来てくれたことで、「このひとが苦手な状況や環境を避けて、生産性高く活動してほしいな」という思考に自然となっていきました。

中小企業、ベンチャーなど、メンバーが少なくて、法律的な側面で言えば、障害者雇用を数人分しなければならない会社も、このひととなら働きたいから環境を整えたい、と思えるような人だったら、いい意味で障害関係なく採用と雇用環境を考えるんじゃないかなと思います。

そうじゃないなら私がそういう環境づくりのための発信をしていきたいと思います🔥

ちなみに7月末は学生さんもテストや課題で忙しいので、少しだけSlackも静か…ですが、みんなそれぞれの持場で動いてくれています。ありがたや。基本オンラインでの仕事になっているけど、この働く環境も少しずつよりよくしていきたいと思います!

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山田小百合
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