自己紹介 │ はじめてのnote
はじめまして、降谷さゆと申します。
函館出身の元編集者。現在は広告関係のお仕事をしています。
本が好き、物語を紡ぐことも好き。
その想いをカタチにしたくて2022年に青春ミステリー小説『スノードロップ ー雪の雫の日記ー』を刊行しました。
その後はマイペースにWebで小説の連載をしています。
作品としては完成していなくて、つぶやきにしては感情があふれすぎていて……
そんなまとまらない想いを綴る場がほしくてnoteをはじめてみました。
本との出会い
今でも鮮明に覚えているのは小学校の図書室。
ずらっと本が並んだ静かな空間が好きでした。
当時は偉人の生涯を描いた漫画ばかり読んでいた私ですが、夏休みの課題図書だったアレックス・ロビラ著の『Good Luck』との出会いが私の人生を大きく変えました。
魅惑の森に生える「魔法のクローバー」を探す物語。
偶然に期待する「運」と自らの手で下ごしらえをして掴むことができる「幸運」。
この違いを二人の騎士の行動を通じて教えてくれます。
幼いながらもこの作品に感銘を受け、読書が日課になりました。
ファンタジーの世界に魅了された小学生時代、「新選組」と名の付く作品を読み漁った中学生時代、古典文学や日本を代表する文豪の名作の素晴らしさが少しわかるようになった高校生時代、ミステリーに夢中だった大学生時代。
社会人になってからは毎日必死でなかなか本に触れることができない時期もありましたが、本はいつだって癒しと非日常の体験を与えてくれました。
書くきっかけ
大学生のとき、図書室に貼ってあった「読書感想文コンクール」のポスターが目に留まりました。
感想を書けば参加賞の図書カードでまた1冊新しい本が読める、それだけの軽い気持ちで応募してみました。
……が、なんと結果は優秀賞。
賞状よりも数万円分の図書カードよりも、評価していただいたということに経験したことのない胸の高鳴りを感じました。
ほんの少しの自信が行動のきっかけを与えてくれて、その日から論文、俳句、コピー、エッセイ、小説、とにかくたくさん書きました。
何度かの受賞経験が大きな自信となり、「想いを伝えること」を仕事にしようと心に決め、広報、編集、広告の仕事を経験してきました。
夢の出版
コピーやコラム、取材記事など「書くこと」が仕事になりました。
私の紡いだ言葉が商品やサービスの購買に寄与し、誰かの行動に影響を与えているということがやりがいを与えてくれました。
しかし、書いていて1番楽しいのは「小説」でした。
アイディアが尽きないから。
でも誰にも私の小説を読んでもらったことがないばかりか、小説を書いていることを口に出したこともありませんでした。
妄想を覗かれるような気恥ずかしさがずっとあったから。
「死ぬまでに1冊出せれば万々歳」
そんな想いを抱きながら書くことをはじめて約10年が経ったころ、コロナウィルスが世界を変えました。
今でこそ感染症法上の5類に移行されましたが、2020年当時は当たり前だった日常が崩れていくことに恐怖するばかりで、「いつ死んでもいいように後悔のないように生きよう」と考えを改めました。
「実は大学生のころから小説を書いていて出版したいんだよね」
はじめて打ち明けたのは学生時代をともに過ごし、大人になってからもずっと寄り添ってくれた漫画家の友人です。
せっかちな私。
賞に応募して半年以上も結果を待って、ダメだったらまた一から出直し。
何年かかるかわからない。何十年経っても叶わないかもしれない。
だから賞に応募するという選択肢はありませんでした。
「出しなよ、すぐに」
友人のその言葉が私の背中を押してくれました。
さすがプロの漫画家。いつまでに企画を仕上げて、いつまでに出版社に連絡する。
そうやって期日を区切って私に筋道を示してくれました。
そこからはあっという間。
企画と原稿の審査が通り、一気に書き上げ、数回の校正を行い、カバーのデザインの提案をもらい、印刷が進み、書店に私の本が並びました。
それが青春ミステリー小説『スノードロップ ー雪の雫の日記ー』。
私のデビュー作です。
無名の作家。小説での受賞歴はなし。
「普通は売れない。でも私はこの作品を売りたい。全力で宣伝します」
そう言ってくれたのは1年寄り添ってくれた担当編集さん。
刊行から数日後にはたくさんのニュースサイトで新刊情報として取り上げてくださっていました。
たくさんの方のお力添えがあって、しばらくはSNSで著書の感想を見ない日がないほど。
読書家さんたちが見つけてくれて、応援してくれて、BookTuberさんたちが動画でも紹介してくれて、雑誌社さんの目に留まってタウン誌にも掲載してくれて、こんな日が訪れるとは夢にも思いませんでした。
「ありがとうございます」その言葉以外浮かびません。
これからも、またいつか
私の夢は著書が刷り上がった時点で叶っていました。
でも思っていた以上に貪欲だったみたいで、「次回作を楽しみにしています」という言葉に応えたくなりました。
まだ今の私には小説を何冊も出版するほどの力はありません。
今の仕事が好きなので、専業作家を目指しているわけでもありません。
「書くこと」を通じて「想いをカタチ」にして「伝えたい」。
そのカタチにこだわらなければ方法は無限です。
出版がきっかけの出会いが私に新たなチャンスを与えてくれました。
出版社さんのWebサイトや、本や書店を紹介するインフルエンサーさんのnotoで小説を連載・掲載させていただく機会に恵まれました。
これからも……
「ぜひ」と言っていただけるうちは作品を世に送り出していきたいと思っています。
そして、またいつか……
書店に私の小説を並べたいです。
小説で受賞もしてみたいです。
「いつか」は待っていても来ないから、今できることをゆっくりでも、少しずつでも頑張ります。