降谷さゆ

気まぐれnote。 函館生まれ。元編集者。青春ミステリー小説『スノードロップ ー雪の雫の日記ー』幻冬舎より発売中。話題の本.comにて短編小説を公開中。 ▼プロフィール・作品紹介 https://lit.link/sayufuruya

降谷さゆ

気まぐれnote。 函館生まれ。元編集者。青春ミステリー小説『スノードロップ ー雪の雫の日記ー』幻冬舎より発売中。話題の本.comにて短編小説を公開中。 ▼プロフィール・作品紹介 https://lit.link/sayufuruya

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自己紹介 │ はじめてのnote

はじめまして、降谷さゆと申します。 函館出身の元編集者。現在は広告関係のお仕事をしています。 本が好き、物語を紡ぐことも好き。 その想いをカタチにしたくて2022年に青春ミステリー小説『スノードロップ ー雪の雫の日記ー』を刊行しました。 その後はマイペースにWebで小説の連載をしています。 作品としては完成していなくて、つぶやきにしては感情があふれすぎていて…… そんなまとまらない想いを綴る場がほしくてnoteをはじめてみました。 本との出会い 今でも鮮明に覚えている

    • 本の感想 │ 批評はしない、と決めている

      本を読んで、その感想をX(旧Twitter)に綴っている。 それは、過去に読んだ本を記録したいから。 何を想い、何を感じたか、それを言語化することが昔から好きだった。 そして、再読したときに過去の感想を読み返して、捉え方がどう変わったかを知ることで、自身の置かれた環境や心境の変化を知るのもひとつの楽しみになっている。 私が綴っているのはあくまでも「感想」。 思ったこと、感じたこと、それだけ。 だから特別なルールはないけれど、ふたつだけ心がけていることがある。 ❶ 批判

      • 短編小説 │ 君の声が聞こえるまで

        『君の声が聞こえるまで』 著者:降谷さゆ  油彩画が乱雑に壁際に立てかけられた古い木造校舎の一室。絶え間なく蒸気を噴き出すヤカンが置かれた石油ストーブのオレンジ色の炎が、日が落ちて薄暗くなった絵画室をぼんやりと照らしている。三年前の改築工事に取り残されたこの美術棟だけは昭和の時代にタイムスリップしたようだ。  といっても、平成生まれの俺たちは昭和をテレビや映画でしか知らない。だから、冷たい隙間風が入るこの絵画室も昭和に比べたら恵まれているのかもしれないし、実家のような安心

        • 連載小説 │ 僕らが彷徨う小さな世界

          『僕らが彷徨う小さな世界』 著者:降谷さゆ 僕らの目に映るのは世界のほんの一部。 壮大な宇宙のなかで塵のようにちっぽけな僕らの悩みなんてあってないようなものなのに、見つからない答えをいつまでも探している。 これは、小さな世界で彷徨う人たちの物語。 【第1話】 桜 桃色に染まった空を仰ぐと、感傷的になる。 世間では「出会いの季節」なんていうけれど、新たな出会いに心を躍らせるよりも、昔を思い出して心がざわざわする。 春は、なんだか憂鬱だ。 僕は、片田舎にこぢんまりと佇む

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        自己紹介 │ はじめてのnote

          諦めの境地 │ 見える世界が広がる

          感情ってとても厄介だ。 喜びや期待に胸を躍らせるばかりならいいのに、そういうわけにもいかない。 怒り、悲しみ、嫌悪といった負の感情は頭と心を容易に支配し、考え方、発する言葉、態度にあらわれ、人間関係に悪影響を及ぼすこともある。 私もそんな負の感情に支配され続けてきた一人。 いつも何かを恨んで、怒って、壊して、絶望していた。 でも、今思い返すと当時の私ってとてもパワフルだったな、なんて懐かしくなる。 年齢を重ねてから気が付いたけれど、怒るってとても疲れる。 仕事に感情を持

          諦めの境地 │ 見える世界が広がる

          ネタバレ │ 伏せた言葉と想い

          著書『スノードロップ ー雪の雫の日記ー』の刊行から早2年半。 たくさんの方々のお力添えがあって思いがけないほど多くの反響とご感想をいただきました。 想いが伝わった嬉しさと、結末に驚いてもらえた手応えと、そういう捉え方もあるんだという発見に喜ぶ一方で、解説を入れるべきだったかなという反省もありました。 その反省の裏には、葛藤がありました。 核心となる「とある情報」を明言するか、しないか。 明言することで捉え方が変わる方がいるかもしれない、傷つく方がいるかもしれない、誤解を

          ネタバレ │ 伏せた言葉と想い

          読む理由 │ 面白い、その先がある

          食事を忘れて仕事とわずかな睡眠時間だけで1日が終わってしまうみたいな日々が続いている。 そんなときでも「本が読みたいな」って思うくらいには好きなんだと思う。 「どうして好きなの?」と聞かれると単純に面白いから。 でもそれだけじゃなくて、面白いを遥かに超えてくる作品に何度も出会ってきたから。 読み終えたあと、宝物を見つけた子どもみたいに嬉しくなるような、そんな作品。 そのすべてを語ると長編小説くらいになりそうなので、今回は2冊だけ紹介したいと思う。 人生を変えた本 『燃

          読む理由 │ 面白い、その先がある

          思考整理 │ わたしと本の30の質問

          函館の街はすっかり秋。 朝晩は「寒いな」と感じるくらいの気温になりました。 「読書の秋」なんていうけれど、秋から冬は毎年なにかと慌ただしくて、あっという間に過ぎてゆく。 好きで選んだ仕事だけれど、そのことばかりで頭がいっぱいになると「仕事のために生きている」ような感覚に陥ってしまう。 そんなときは一呼吸。 私ってどんな人だったかな、なにが好きだったかな、そんなことに思考をめぐらせて頭のなかを整理する日があってもいいと思う。 「わたし」についての20の質問 01.名前

          思考整理 │ わたしと本の30の質問

          無駄を選ぶ │ 眠りについてのあれこれ

          私は眠るのがとても下手。 6~8時間が人間にとって最適な睡眠時間らしい。 米国での調査によると7時間睡眠の人が最も死亡率が低く長寿なのだとか。 日本人の睡眠時間が短いことは有名だけれど、私の睡眠時間はその半分。 なにか心配事があって眠れないわけじゃない。 「もったいない」その感覚がいつまでもなくならない。 そんな私がたどり着いた「無駄を選ぶ」ということ。 ショートスリーパーへの憧れ 未来から来たネコ型ロボットの言葉。 これを読んだ高校生のころまで私はとにかく時間さえあ

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          物語のタネ │ 好奇心がアイディアになる

          物語を生み出すって、なんだか植物を育てるのと似ている。 アイディアというタネがあって、たくさんの愛情を与えながら作品として育てていく。 では、その「タネ」はどこにあるのだろうか。 すでに持っている人と、生み出すことができる人と、探し出すことができる人がいると私は思う。 すでに「タネ」を持っている人 「実体験」というのは、小説を書くにあたって大きな強みになる。 親子の愛とか、学生時代の青春とか、恋愛経験とか、恐怖体験とか、職場での出来事とか。 感動した、驚いた、嬉しかっ

          物語のタネ │ 好奇心がアイディアになる