キラキラの向こう側に、守りたいモノと夢がある。
平日、銀座へ行く人。本日、家にいる人。
その人は、私の夫。銀座は夫の勤務地です。キラキラした華やかな街、私は大好きです。お買い物や食事、映画を観るには最高です。私は、ミニシアター系の映画にはまり「銀座シネ.ラ.セット(2004年閉館)」や「シネスイッチ銀座」へ足繁く通いました。落ち着いたら、遊びに行きたいと、常に思います。
しかし、緊急事態宣言下の本日、在宅勤務の夫は、私と違う思いの様です。
銀座は、歯を食いしばる街。
守りたいモノを、守るために行く街。
夫は、22年間ずっと同じ会社で働いています。普通のサラリーマンです。会社の名前を言っても、みなさんは聞いた事がない会社かと思います。それでも、やりがいを感じる時もあったはずです。なぜなら、無口の人が酔っぱらいながら、仕事の話を楽しげにしていた事もあったからです。
今は、好きな事でもなく、ただただ必死に、家族の為にと、働いている夫。
22年働いている間に、取り巻く環境や夫自身が変わったんだと思います。
以前、私は旅行会社で働いていました。旅行の仕事は楽しいですし、この仕事でお金を稼げるなんてラッキー、と思っていました。
しかし、家族との時間を優先に考えた結果、旅行の仕事を辞めました。後悔はしていません。価値を置くものが変わったのです。
もちろん、好きな事でお金を稼げたら、この上なく幸せな事だと思います。息子にも、そんな人生を歩んでもらいたいです。
現在、私と夫にとって「はたらくこと」は、家庭を守ることになっています。教育費が、これからピークを迎えるのでなおさらです。
でも、現在中学生の息子が巣立ったら…。
お金を稼ぐ必要がなくなったら…。
うちのご近所さんで、尊敬する年上の女性がいます。
その方は、お金を稼ぐ必要がないほど金銭面で余裕があります。うらやましい限りです。ですが、毎日毎日、忙しそうにしています。
お金を一切稼がず、働いているのです。
地域のために、あらゆるボランティア活動をされています。
私と夫は、月に一回だけなのですが、小学校のボランティアをしています。子供の喜ぶ顔を見ているだけで、なぜだか幸せなのです。お金は関係ないみたい。
「はたらくこと」は、人様のお役に立てる、喜び。
私と夫の次なる夢です。
2021年1月15日