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「ちびっ子」次女の育児振り返り日記#8 卵管手術
1,650gで産まれた「ちびっ子」次女の育児を振り返っての記録です。
現在二歳半、まだまだ成長曲線には入らない「ちびっ子」さんです。
長女4歳、私が36歳の時に妊活をスタートしました。
近所のレディースクリニックで半年程妊活後、
より専門的な二つ目のクリニックに転院しました。
4年ほど前の出来事になります。
検査をたくさん受けて見つかった問題。
右側の卵管が詰まってしまっているということ。
それに対して手術で卵管を開通させてみるという気持ちが固まりました。
卵管鏡下卵菅形成術について
卵管鏡下卵菅形成術(FT)法という手術方法です。
卵管鏡下卵管形成術(FT)は、卵管の通過障害を改善することを目的とした手術です。
子宮卵管造影検査で、卵管が狭い場合や閉塞(通過していない)と診断された方のうち、体外受精ではなく、タイミング療法や人工授精などの自然妊娠を希望している方に有効な治療です。
卵管の中を観察しながらバルーンというプラスチックでできたチューブを通すことで、通過障害のある部位を押し広げ開通させます。 最後に卵管鏡を使い卵管内腔を観察して通過状況を確認します。
卵管鏡下卵菅形成術(FT)法の特徴
特徴1:開腹手術ではないため身体への負担が少ない治療法
· 子宮側からカテーテルを挿入する低侵襲治療
· 軽い麻酔・短時間の手術
· 身体の傷がつかない
特徴2: 自然妊娠が期待できる
· 高い卵管通過性の回復効果
· 妊娠率は平均30~35%といわれています。
· 妊娠に至らない場合は体外受精へのステップアップを考慮します。
特徴3: 1泊の入院で帰宅可能
· 麻酔は軽い静脈注射で行うため翌日には帰宅可能です。
特徴4: 健康保険が適用される
· 高額療養費制度の対象の治療です。
ネットで調べても心身への負担も比較的軽そうです。
加入している民間の医療保険に確認すると、
手術給付金の対象になるとのこと。
それでも、やはり手術となると緊張はしますし、
仕事も休む必要があります。
職場には婦人科系の日帰り手術を受ける旨を伝え、
お休みをもらいました。
手術当日
手術当日、麻酔があるため絶飲食でクリニックに行きます。
手術控室に案内されて、手術ガウンに着替えていきます。
手術の前処理があるのですが、これが地味に辛かった。
子宮を広げるため、子宮内に棒状の硬いスポンジものをしばらく入れます。
時間が経つにつれて広がっていくのを感じます。
座っても立っても歩いても痛くて、中腰でベッド脇の手すりにつかまり
「いたたたた」と言いながら時間になるまでなんとか耐えていました。
個人差はあるのでしょうか、痛みについて説明はなかったのです。
心の準備があるから知っておきたかったと思ったのでした。
その後準備が整って手術室に入ります。
手術台に上で両足を開いて片足づつ足を固定される。
先生や看護師さんが同席する中、これから股裂きの刑を受けるような
羞恥心と恐怖心と緊張感がありました。
<早く麻酔してくれ~>という気持ちで待ちます。
麻酔が入るとすぐに意識を失いました。
気付いた時には手術控室のベッドの上。
しばらくベッドで安静にしていますが、だんだん痛みが出てきました。
痛み止めの薬をもらって飲みながら時間までゆっくり過ごします。
手術が終わった安堵感に包まれていました。
術後の経過
術後2~3時間安静の後、先生のいる診察室へ移動。
手術の時の卵管内の映像を見せてもらいました。
なぜか、先生の表情は曇っています。
「無事に手術ができて、卵管は開通しました。」と先生。
一緒に、卵管が通っていく映像を見ます。
「癒着がひどかったのであまり期待できないかもしれない」と言うのです。
<まさか>と思いました。
<痛い思いも恥ずかしい思いも恐怖も味わったのに?>
「もしからしたらまた癒着してしまうかもしれない」と言われ、
1週間後の術後の確認と、
1ヵ月後に、再度卵管造影を行い確認する流れの説明を受けました。
一週間後の経過は順調でした。
一か月後、またあの痛い卵管造影の検査を受けました。
すると、ほんの一ヶ月前に開通させた右側の卵管が閉塞している。
また、癒着するかもしれないという言葉は気になっていたけど、
こんなすぐに詰まってしまうなんで信じられない。
全てが無駄だったように思えてくる。
時間もお金も、真剣に悩んだことも、自分の出した判断も、
全部無意味なもののように感じてしまう。
帰りの電車を待っている時も、電車の中でも、
悔しさで涙が溢れそうになるのを何とかこらえる。
駅から自転車を走らせ長女を迎えに行く。
それから夕食、片付け、お風呂、歯磨き、寝かしつけの怒涛のルーティンに
飲まれてゆっくり悲しむ時間もないのだ。
お母さんはいつも笑顔でいないといけないことが苦しかった。
作り笑顔を張り付けて過ごす毎日が。
お母さんが笑顔でいるために、
安心して悲しむことができる場所が必要。
安心して泣ける場所が必要と思うのです。
次回はその後の治療について書きたいと思います。
これからも、マイペースにこれまでの育児を振り返ったり、
日々の育児のことを綴っていきたいと思います。
また、お付き合いいただけるとうれしいです。
お読み下さりありがとうございました。