小さな声に耳を傾けて

書く習慣：Day27　誰かに言われた大切な言葉

「でもあなたみたいな人が時々いいこと言うから」
かつての上司が言った言葉です。うろ覚えなのですが。
目立たない人の意見が役に立つこともあるので、あえてそういうタイプの人の意見を聞くことがある、というような話の流れだったと思います。もしかすると、私にというより、一般論として言われたのかもしれません。でも私には、目立たない私のことも認めてくれているんだ、と思えたのですね。

声の大きい人が、何かと得をする社会です。言おうとして遮られた小さな声は行き場をなくして落ちるしかありません。負けずに大きな声を出せ、と言われればそうなのかもしれません。自分の意見を他者に伝えたい人はそうすべきでしょう。

でも、大声合戦をしているだけでいいのでしょうか。自分の言葉なんか伝わるわけがないと思っている人の小さなつぶやきも、意見の一つとして尊重されたほうがいいのではないでしょうか。だから、目立たない人の小さな声に耳を傾けようとしている上司の言葉は、例えそれが私に向いていなかったのだとしても、有り難いものだったのです。