デンマークの性教育週間UGE SEX 今年のテーマは「身体」〜1時間目〜
今年もこの季節がやってきました。全国的に取り組まれている性教育週間ウーセックス(UGE SEX)。(ヨーロッパではカレンダーウィークを採用。1月の最初の週を第1週。一年の最終週を第52週とする。)デンマーク語で数字の6はSEKS(セックス)。性のSEXとかけて、第6週(UGE SEX)を性教育週間としています。今年の全国的テーマは「身体」。私のクラスでは、今日から授業をはじめました。
UGE SEX向けの情報や授業プランを提供しているのが、「セックスと社会」という団体。出張授業、匿名でかかれる避妊クリニックの運営、保護者向け相談、性教育や性的マイノリティーの理解に関する海外事業もやっています。
ここのサイトに「身体」をテーマに、教員がアクセスできる授業プランと教材が用意されています。低学年向けのテーマは「身体の働き、発達、違いを知る」とあります。教材を読み込み、シンプルにアレンジして、遊びの要素も入れて、今日1回目の授業をしました。
1時間目「身体の動きを知る」
まずはUGE SEXの授業で何をするかを話しました。今年は「身体」について勉強するよと。その後子供向け番組の「関節の歌」をバックにひと踊り。身体を温めます。
そして登場したのがKROPPELOPPEN(直訳すると「身体のノミ」。デンマーク語の音はとっても可愛い)。
KROPPELOPPENはとっても好奇心旺盛で、みんなの体がどうやって動くのか知りたがっている。KROPPELOPPENが用意してくれたオリエンテーリングをみんなでやってみよう!と。
生徒たちを2人ずつのグループに分けて、(特別支援学校なので、大人が各グループに1〜2人つきます。)スタンプカードを配り、予め用意していたポストを回ります。ポストは以下の5つで、「性と社会」の教材を活用。ポストをクリアしたら、カードにスタンプを押します。
1.チームでダンスの振り付けを考える。
2.チームで「立像」になる。
3.目隠しをして、線の上を歩く。グループの人が手助けをする。
4.深く呼吸をする。そのときに身体の様々な部分に手を添える。
5.どこまで腕が伸びるか調べる。床に座って、腕を伸ばして、チョークで床に線を引く。
子ども達はいきいき楽しそう。同僚たちが、良いサポートを子ども達にしてくれます。子ども達のモチベーションを引き出す声掛け。良いチームワークあっての良い授業だなあと。
スタンプを5つ集めた子ども達は嬉しそうに教室に戻ってきます。グループごとに、ダンスと立像を発表。どのグループもちょっと誇らしげでした。身体を動かすことが苦手な子たちも積極的。子ども達のテンションが上がっていたので、落ち着くために教室を暗くして1分の瞑想。そして授業終了。ここまで約30分。子ども達の集中力も活動量もちょうどよい感じでした。
今日の目的は、
⭐️子ども達がいつもとは違う動きをして挑戦すること。
⭐️UGE SEXの授業って楽しい。次も楽しみと思うこと。
⭐️室内オリエンテーション初挑戦だったので、オリエンテーションの仕組みを知る事。
3つともクリア。
私が担任するのは、知的発達障害のある子ども達のクラス。2〜5年生9人です。幼稚園〜低学年の子ども達に応用できる授業だと思います。
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