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トイレは文化だ!

私には一風変わった趣味があります

それは、世界各国のトイレの写真を集めることです。

え?
変態だと思いましたか?
私は例え、そのように思われても平気です。

物事、変態くらいがちょうどいいと思っています。
なぜならば、変態なくらい物事に興味を持てると、身近なものでも、じっくりと考えたり、観察したり、調べたりするからです。

そうすると、今まで考えたこともなかった世界が見えてくる可能性があるような気がしています。

初めてフィリピンのトイレを使った日

「フィリピンのトイレはとにかく便座がデカい!」

きっと、今のフィリピンの便座はそれほど大きくないかも知れませんが、約20年ほど前、フィリピンのデパートへ行った時は、便座があまりにも大きすぎて、座るとお尻が水につきそうになっていました。

そんな大きすぎる便座に、幼い頃の私はどうやってフィリピンの人はトイレをしているのか不思議で仕方ありませんでした。

もちろん、私は空気椅子で小便をするという技を編み出したわけなのですが、さすがに大きい方はデパートで、安心してトイレをすることができません。

なので、デパートに行く時は、お腹が痛くならないことを祈るのみだったのを覚えています。

韓国のトイレのビニール方式

初めて韓国へ行ったのは大学生の時でした。
仁川空港に降り立つや否や、私は早速トイレに行きました。

そのトイレは、今まで見たことのないような形状をしていたんです。

「便座にビニールが被さっている!」

それは、それは、衝撃でした。

日本のトイレには、よくアルコール消毒や、使い捨て便座シートが備え付けられているかと思うのですが、韓国では、便座にビニールが巻き付けられていたわけなんです。

それが、ボタンひとつでぐるっと回り、新しいビニールが付け替えられるという仕様。

確かに清潔!

だけど、ビニールのゴミがすごく大量に出そうなシステムだなぁと思った覚えがあります。

スリランカのトイレの不思議

ところ変わってスリランカ。

スリランカという国は、インド洋に浮かぶ小さな島国なのです。スリランカ人の多くが敬虔な仏教徒。

とはいえ、トイレの仕様が仏教に関連するのかは不明なのですが、なんとスリランカのトイレは和式だったのです!

そして、その和式トイレには必ず、不思議な蛇口がセットで備え付けられていました。

「この蛇口と桶はなんぞや?」

そんな疑問を持っている私の横で、隣のトイレからはジャバジャバとシャワーを浴びるくらいの勢いで水を流す音が響いてくるわけです。

そう・・・。

和式といえど、スリランカのトイレは、水洗トイレではなく、ボットン便所でもなく、その中間のような仕様で、自分で水を流せば水洗トイレのように汚物が流れていく仕組みのトイレだったわけなのです。

意外にも、このようなトイレは塩梅がいい。

自分で水圧を調整できるだけでなく、流したいところにピンポイントで水を当てることができるんです。

桶の使い心地の良さを知った私は、スリランカのトイレには大満足でした。

しかし・・・

ひとつだけスリランカのトイレのルールで受け入れられないことがありました。

それは、不浄の手と呼ばれる左手をウォッシュレット代わりにするのが一般的であったことでした。

これだけは、どうしても私には真似ができなかったなぁ・・・。

イギリスのトイレのウォッシュレット


イギリスのトイレは普通の洋式トイレです。

「でも、何かがおかしい!!」

そう、イギリスのトイレには、なぜか、デカイ洋式便器がもうひとつ隣に置いてあるんです。

しかし、どう考えても、それで用を足すことはできそうもない雰囲気。

いや、できるかもしれないのですが、それにチャレンジしたら、きっとフィリピンのデパートと同じような運命を辿る気しかしないわけなのです。

だから、どう考えても、あれは便器ではない!
・・・と考えていたある日

私は、とうとうあの便器の用途を知りました。

あれは、実は、ウォッシュレットだったのです!

歴史の教科書や美術の教科書を見ると分かると思うのですが、イギリス人の女性はヒラヒラとした、大きなドレスを着ている人が多かったです。しかし、実際に自分が着るとしたら、あのドレスは着脱が大変だと思いませんか?

つまり、イギリスのウォッシュレットはそんな女性がドレスを着たままでも使いやすいような形状に発達したようなのです。

それが、あの大きな便器のような形の物体。

でも、私にはいまだにどのように使えばいいのか、よくわからず使ったこともなければ、使ってみたいとも全く思わないので、「へー」と眺めておくだけにしています。

トイレは文化だ。

このように世界のトイレを見てみるだけでも、色々な特色があることをお分かりいただけたでしょうか?

そう、トイレは文化なんです。

なぜならば、トイレは人間にとって必要不可欠なアイテムですから、どの国に行っても存在する「あたり前なもの」なのです。でも、それが、どのような形状で、どのような仕組みになっているのかは、もちろん文化によって大きく異なります。

だからこそ、その国々で、いろいろな便器の形があり、きっとその便器の形となった背景は、歴史的・宗教的・文化的事柄が隠されているわけなんです。だからこそ、トイレは面白い!

なので、私はここで宣言をします。

これからも世界各国のトイレの写真を集めることを、密かな趣味として生きていくことを!!


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