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遥か旅の記憶 1987.春③
リスボンで予約していたホテルがまさかの倒産で消滅していた。
そんないきなりのラテンの洗礼を経験したのち、
私たちはユーレールパスを使って列車でポルトに向かった。
①兵役中の軍人さんとの出会い
次なる目的地のポルトはワインで有名な街だ。
私は飲めないのだが友達は大のワイン好き。
就職先も主にワイン輸入を手がける食材輸入会社に就職したほどなので、ぜひポルトには行ってみたかったらしい。
途中、長めの停車駅があり、ちょっと降りてみることにした。
そこでタバコ休憩に降りて来た軍人さんに声をかけられた。
彼らは兵役中の春休みで故郷へ帰る途中らしい。
記念撮影をしようということになった。
日本人女子を初めて見たらしく、物珍しそうにしていた。
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※ポルトガルは2004年11月から兵役は廃止され完全志願制に変更された
②ポルトは魚介類も美味しい美食の街
友人の勧めで訪れたポルトは、
ワインだけでなく魚介類の美味しい港町だった。
街のあちこちで七輪のような物で魚介を焼く匂いが漂う。
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そんな街でも2人連れの地元の青年に声をかけられた。
街を案内してくれるという。
私は今回はちょっと気が進まなかった。
でも友達は乗り気で、
車がある彼らに徒歩では行けないところに案内してもらいたがった。
「暗くなったら彼らとは別れるよ!」と念押しして行動を共にすることにした。
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確かに高台からポルトの街を見下ろす場所に連れて行ってくれたり、親切にはしてくれたが。
③コインブラ大学の学生と知り合う
次に訪れたポルトガルの街はコインブラ。
コインブラにはコインブラ大学があり、同世代の若者が住む街を見てみたかった。
到着駅でリュックを荷棚から下ろそうとすると、後ろから背の高い青年が下ろしてくれた。
お礼を言う間もなくそのまま荷物を担いでどんどん歩いて行く。
荒手のかっぱらい?
ではなくて、ついて来いと言う。
なんだこの展開は?
大股で歩く彼について行くと、
泊まるところはあるか?と聞くので、今から探すと言った。
そしたら安くてきれいなペンサオ(日本の民宿のような宿)に連れて行ってくれた。
宿の主人に聞くと予算より安かったのであっさりそこに決めた。
彼はコインブラ大学の学生。
良かったら大学を案内するよと。
ちゃっかり学内を案内してもらった。
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④少しシャイだけど人懐っこく親切なポルトガル人
こうしてポルトガルでは偶然の出会いというか、
行く先々で見知らぬ人から声をかけられ助けられた。
自分達2人だけで過ごす時間がないくらい、慌ただしく過ぎていった感じだ。
ポルトガル人はみんな少しはにかみながら声をかけてきてくれて、
一旦話し出すととても人懐っこい。
そして親切。困っていたら手助けせずにはいられないようだ。
列車のホームが何番線かわからず、2人連れの女子に尋ねたことがあった。
移動してホームで列車を待っていると、わざわざ向こうのホームから走って来てそこじゃないよ!と教えてくれ、正しいホームまで連れて行ってくれた。
しかし考えてみたら、こちらは簡単なスペイン語しかわからず、あちらはポルトガル語。
コミニケーションがとれていたのが不思議だ。
さあ、次はいよいよスペインへ入る。