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土に返す

「土に返す」


wwoofでお世話になったお家のみんなは、よくこの言葉を口にしていました。

ある日、たしかお花を摘んだか何かで、「後で家の土に返してね」と言われて、
最初きょとんとしたが、慣れたらなんと優しくて、謙虚で心地良い言葉だろうと思う。

家では、コンポストを使っているため、ついその“口癖”になっているのだ。

普段生ゴミとなる野菜の皮や根元、しなって使えない野菜などを洗い場の三角コーナーに入れる。いっぱいになると大きい蓋つき桶にうつし、最後は家の土に埋める。

三角コーナー→コンポスト→土→植物、野菜→人間、動物

このように、巡り巡って、また人間に帰ってくる。

最初は、ついついゴミ箱へポイっと投げそうで、ちょっと面倒な思いもしたけど、慣れるとその方が逆に心地良く感じる。

  お庭のきれいな植物たちの肥料になれること、
  重い生ゴミを持って外に出さなくていいこと
などを考えると嬉しいものだ。

そして、この家は、台所の洗い場の排水溝は直接海につながっているので、洗剤は一切使っていない。

毎日目の前に青くて穏やかで美しい海が広がり、そこで取れた魚や牡蠣もたまに食べるので、自分たちから出したものは、どのように返ってくるのかすごくわかりやすい。

人間は美しいものに反応します。美しいものがいつでも残り、いつでも触れられるように、人間は動くものです。

逆に自然とから遠ざかっているからこそ、
「まあ、誰かがやってくれるだろう」と
自分はその生の情景に向き合わなくていいんだと安心して、自分の選択に無頓着になる。
なので理屈を頭に叩き込むより、やはり自然に近いところに行って、自分の身で体験するのが一番速いと思った。

都市に住んでいようが、田舎に住んでいようが、
自分はどのような基準で毎日の選択をしていきたいか?
もっと心地良く生き、周りの環境にも良い影響を与えるには、
取り入れられる小さなことは何か?
... ...

ということを考えるきっかけをいただいた体験でした。


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