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疾走する幻
阿蘇への道筋の道の駅。
道の駅という便利極まる施設には、よく立ち寄ります。
その土地ならではの物品が並んでて、見ていてとても楽しいものです。最近では農産物や海産物の商品も豊富で、キャンプ⛺️ツーリングに適していますね。
まだまだ新品のキャンプグッズは箪笥の肥やしのままです。
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何気なく駐車して、お買い物をしていると。
私のAJSキャドウェルに並んで、もうお宝のようなバイクが並んでいました。
ホンダMVX250にスズキRGガンマです。しかもしかも84年、83年の初期型です。40年前の、私が高校生の頃のマシンです。
しかもこの2台はほぼ絶滅危惧種の2サイクルエンジン、そう白煙とオイルを後方に撒き散らしながら走る代物。その代わり小排気量にも関わらず、馬力を稼げる。そうそう私も大学生の頃は、ほとんど2サイクルのオイルが灼ける匂いを嗅いでいました。
このガンマは絶対に呷ってはならぬという、不文律がありました。
乗り手を選ぶコレを操れるということは、相当な腕前のライダーであって、必ず恥をかくのです。かの世界GP優勝のフランコ・ウンチーノが「市販車とは思えなかった」というモンスターですから。
このガンマ以降は日本にはRacerレプリカブームが到来しました。
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眺めていたら、白髪で蓬髪の男性が戻ってきて。
もう誇るべき傷が幾重にも刻まれた革ツナギに、その上から防寒用にレインウェアを被っていました。
思わず声を掛けて、暫く話し込みました。
やはり見立て通りに、最初期ものを40年乗り続けているとか。
とにかくパーツ探しをしながらメンテもお手製で、ルートによってはキャブ設定をイジっているとか。そのためにアンダーカウルは外して保管してあるそうです。
とかく彼の愛車を眺める眼には、愛着が溢れている。
「もう峠を攻める歳ではねえけどよ」という口調でカッコいい。
「阿蘇の早朝はもう寒いからよ。気をつけて愉しんできな」
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奇しくもこの道の駅。
オートバイ神社⛩️なるものがありまして。
霊験あらたかな出逢いでもありましたね。