見出し画像

ランドスケープアーキテクトが手がけるバーゼル動物園 コンクリートの表現 今日の1冊#013

Vom Ort zur Landschaft. August Künzel Landschaftsarchitekt

ランドスケープ・アーキテクトであるAugustKünzel(アウグスト・クンツェル)が手掛けたバーゼル動物園を取り上げたモノグラフ。クンツェルは庭、校庭、公共のオープンスペースなど、生物学的開発プロセスに関する深い知識から景観を構築します。

彼はそのバーゼル動物園で約20年間、自然景観の理想を実現するため、多様に構造化された風景の再現をコンセプトに動物園を手掛けました。主に1989年から2004年の間に作成された屋外エリアが掲載されており、フラミンゴ、ワニ、サルのゾーンなど、個々のプロジェクトの着想、プラン、施工写真と詳細に掲載されています。 

また他の作品や展示会なども掲載されており充実した内容のモノグラフです。

この本は、AugustKünzel(アウグスト・クンツェル)がつくりあげる庭園と風景の旅に連れて行ってくれます。
この本には、バーゼルの建築家Katharina Steibによる序文と、ランドスケープ・アーキテクトのギュンター・フォクト、チューリッヒ、バーゼルの美術史家ドロテー・フーバーによるテキストが含まれています。



特にワニのゾーンのオーバーハングの施工、表現方法が魅力的だったので数枚の写真を載せています。


自然の河原をイメージしている
オーバーハングのイメージ
イメージ写真
イメージスケッチ
粒径の異なる砂利を骨材として混ぜ、オーバーハングを再現している
自然のオーバーハングと施工図
型枠の組み方も独自で開発、とても有機的な形状の仕上がりとなる
表面を削り、粗野な自然な風合いに仕上がる
サルのゲージ 生活空間である入り組んだ樹木を制作
鉄筋と樹脂だろうか
質感まで丁寧に仕上げる


August Künzelの略歴とアートワーク

AugustKünzel(* 1952)は、Oeschberg園芸学校で造園家として見習いを修了しました。
1978年に彼は庭園設計、メンテナンスのマイスターとなる。
フィレンツェ、ドイツ等海外のいくつかの造園事務所で働き、 1981年に彼は彼自身の造園事務所を開設。
 2000年以来、彼はバーゼル園芸図書館財団の会長を務め、
2005年以降、バーゼルランドシャフト州のサイト開発の専門家委員会のメンバーを務めています。
他のさまざまなプロジェクトに加えて、1984年から1988年まで、フリーランスのランドスケープアーキテクトとして、
カートブレガーの指揮の下、バーゼル動物園での設計作業に従事しました。1989年から2005年まで、彼はバーゼル動物園の新たな設計の総責任者となります

さらに、AugustKünzelはさまざまな建築事務所と協力して、庭園とランドスケープの設計・計画をしています。
ホテルドリントの周辺環境、バーゼルのDiener&Diener Architects による11の中庭の家、Herzog&de Meuronとのバーゼル文化博物館などが挙げられています

最後に





いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集