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東洋医学の陰タイプは動脈硬化が起こりにくい
東洋医学では体質を陰陽で考え、陽の人は体温が高くて陰の人は体温が低いと考えます。
体温の高さを左右するのが代謝による熱産生と血管の拡張による熱の放散です。
筋肉量が多く肝臓の代謝が盛んな陽の人は体温が高くなります。
対して陰の人は筋肉量が少ない代わりに柔軟性が高いので、血管が柔軟で熱の放散が多く体温を下げやすくなります。
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代謝熱を多く作るのは肝臓で、作られた代謝熱を送るのは心臓です。
そのため肝臓と心臓の働きが強い人が体温の高い陽タイプで暑がりなのが特徴です。
対して、自律神経を整える肺と老廃物の排泄を促す腎臓が強い人は熱の放散が多くなるので陰タイプになります。
皮膚の血管が広がると放散熱が増えて皮膚が赤くなり、血管が透けて見えやすいのも陰タイプの特徴です。
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代謝の高さを維持するためには一定の血流量が必要なので、血流量が減れば体温は下がります。
副交感神経が優位になると肝臓と心臓の活動は抑制され、発熱が抑えられることで体温が下がります。
寝る前には発熱が抑えられ放熱が増えることで眠りにつき、交感神経が優位になり発熱が増えることで目が覚めるのです。
そのため心臓が強く体温が高い人は不眠に陥ることもあり、血管の負担が大きい分だけ動脈硬化が起こりやすくなります。
対して体温が低く血管の柔軟性が高い陰タイプの人は動脈硬化が起こりにくくなるのです。