仲間意識や協調性を高めるホルモンとSNSにはまるホルモン
仲間意識は社会を形成する上で重要な感情の一つですが、一方で排他的な感情を高める恐れもあります。
仲間意識が高ければ自分の味方になってくれる人に高い愛着や信頼感を持てますが、それ以外の人に対して敵対的な感情を抱きます。
集団行動が基本となる社会ではいじめが起きやすいですが、いじめが起きる原因に仲間意識が関与しているのです。
一般的に仲間意識の高い人はオキシトシンの分泌が盛んだと言われますが、オキシトシンは信頼や愛情を抱かせるホルモンですが排他的な感情を抱かせる作用もあるのです。
仲間意識と似ているようで違うのが協調性です。
協調性は性格や考えが異なる周囲の人と上手くやっていく能力であり、対立する相手との関係を調整しつつ問題を解決しようとする性質だからです。
この協調性を高めるのがセロトニンというホルモンです。
協調性と混同されがちなのが社会性ですが、社会性とは集団への適合性であり他者との関係を築いて社会生活を営むための能力とされます。
この社会性を高めるのはテストステロンという男性ホルモンです。
テストステロンの分泌が少なくなると、ドーパミンという快楽を感じるホルモンも分泌されにくくなります。
ストレスが少ない状態であれば快楽は必要ないと言われますが、ストレスが高まった状態だと快楽を感じるドーパミンが必要となります。
ストレスが多い状態でドーパミンを増やす行動に承認欲求があり、承認欲求を満たす行為は非常に快感が大きいとされます。
そのためストレスが多い人ほど承認欲求が強くなり、誰かに認めてほしいと思うようになります。
近年ではSNSで承認欲求を満たそうとする人が増えていますが、これはドーパミンが分泌されることで得た快楽を脳が求めるためと考えられています。
ストレスが溜まった時に欲しくなるのが甘いモノや炭水化物などの糖質です。
糖質は脳のエネルギー源になるだけでなく、脳内麻薬と言われるβ-エンドルフィンの分泌も促進します。
そのため糖質をとれば幸せな気分になり、糖質による快楽を覚えた脳はストレスが溜まっているときほど欲しがるようになります。
それこそ食事をした後だろうが、夜中だろうが甘いモノや炭水化物を欲しくなるのはストレスが溜まっているからです。
そんなストレスを平和的にコントロールするのが協調性を高めるセロトニンです。
セロトニンは嫌なことと折り合いをつけてくれるホルモンなので、セロトニンが欠乏してくると私たちは無意識のうちにセロトニンを増やそうとします。
セロトニンを増やす方法は、
・食べる
・運動をする
・泣く
になります。
だから食べることはセロトニンを増やすので、適度に食べることは効果的です。
ですが食べるばかりでなく、運動したり泣いたりすることも混ぜた方が健康的にストレスの対処が出来るのです。
人によってグルーミングと呼ばれる動物をなでる行為も効果的です。
小さな子供ならぎゅっと抱きしめられるのが最もストレスを減らすのに効果的です。
グルーミングは仲間意識を高めるオキシトシンの分泌を促すので、普段からハグの習慣がある人は孤独を感じにくくなります。
また、他人と会話したり一緒に楽しい時間を共有したりすることもオキシトシンを増加させ、ドーパミンやセロトニンの活性化にも役立ちます。
こういった形でドーパミンを活性化できている人はSNSなどにハマりにくくなるのです。
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